広告出稿はゼロでも、客足が絶えないことりカフェ。都会の裏通りにオープンしたカフェに小鳥好きを全国から集めたPR活動の秘訣とは

Client
株式会社ことりカフェ
IMG_3492

  • SNS活用で開店当日から行列! 広告に頼らず、SNS+プレスリリースだけで集客
  • 異業種とも積極的にコラボ。発売した音楽CDはAmazonでカテゴリ別売上1位に
  • 好きで飲食店・カフェを始めたのなら、自分のこだわりを前面に出して情報発信を

創業は、2年前の2013年12月24日。東京・南青山の裏通りにオープンした「ことりカフェ」は、巧みなPR展開で知名度を高め、イベント・展示会などへの出展、オリジナル音楽CDの販売、TVアニメや有名キャラクターとのコラボなど、さまざまな展開を試みてきました。

オープン当初からSNSを活用した情報発信が奏功し、小鳥好きの間で口コミが広まり、知る人ぞ知るカフェとして人気に。常連客を着実に増やしてきた上に、プレスリリースを活用したPR展開を始めてからは客層がさらに拡大。ことりカフェを取り上げたニュース記事などを読んで興味を持った新規客が、全国各地から来店してくれるようにもなりました。店舗経営も順調で、2号店を東京・吉祥寺に、3号店を大阪・心斎橋に、と店舗数を増やし始めています。

創業当時の人的リソースに余裕がなかったころから、ことりカフェが広報・PR活動に力を入れ、これほどの成果を得られたのはなぜなのでしょうか。川部志穂代表取締役に、ことりカフェの広報・PR戦略などについて尋ねてきました。

都心に小鳥と触れ合える癒やしの場を。ことりカフェ創業の思い

――ことりカフェを創業した理由について、教えていただけないでしょうか。

 もともと、私自身が小さいころからの小鳥好きなのです。小鳥と一緒に暮らしていると、すごく癒やされると感じてきました。

 けれど、「もっと小鳥と接する機会を増やしたい」と思っても、ペットショップでは気兼ねしてゆっくりできませんし、鳥たちが放し飼いにされている花鳥園を利用したくても移動にかなりの時間がかかってしまいます。以前から「もっと都心の気軽に通えるところに、小鳥と触れ合えて癒やされる場所があったらいいのに」と考えていまして、あるとき、「それなら自分で小鳥と触れ合えるカフェを始めよう」と思い立ち、ことりカフェをオープンしたのです。

オープン前からSNSで話題が広がり、オープン当日には行列ができた

――広報・PRの取り組みは、いつごろから始められたのですか?

 実は、開店前からずっとブログ、Twitter、Facebookを活用して、小鳥好きな人たちに向けて情報を発信していたのです。

 情報発信を始めるようになって気が付いたことですが、小鳥好きな人にはSNSを活用している人が多いようなのです。自分の飼っている小鳥をSNSで自慢したり、各地で企画・開催される小鳥好きが集まるオフ会に参加したりと、小鳥好きな人たちはSNSを活用して積極的にコミュニケーションを取り合っていました。

 そうした小鳥好きな人たちが集まるコミュニティに向けて、ことりカフェオープンのお知らせを告知してみました。すると、開店の何日も前から注目していただけるようになり、オープン当日から行列ができるほど、ことりカフェに興味を持っていただけたのです。

広告費はプレスリリース配信費だけ! SNSとプレスリリースだけで集客は十分

――飲食店やカフェの集客方法と言えば、ぐるなびや食べログなどに広告出稿することが思い浮かびます。

 私自身も、カフェを始める前までは「ぐるなびや食べログに広告を出さないとお客様は集まらないだろう」と思っていました。

 ところが、ことりカフェはオープン時からSNSを活用して集客が上手くいったので、ぐるなびや食べログに広告出稿したことは1度もありません。

 広告宣伝費として予算を立てているのは、プレスリリース配信に使う毎月の費用くらい。創業以来ずっと、SNSとプレスリリースによる広報・PR活動だけで、多くのお客様に来店いただけています。

PR TIMESでプレスリリースを配信。成果が数字で見え、業務の励みに

――ことりカフェ発の情報発信は非常に活発で、PR TIMES上でも多い時期には毎日のようにプレスリリースが配信されています。

 そうですね。オープン当初は「新しいケーキを発売します」といった情報くらいしか配信できていませんでしたが、オープンからしばらくして、私と同じ職場で働いていた矢島が取締役として入社してきてくれました。

 それからは矢島が広報担当となり、新商品情報に加えて、他企業とのコラボ、ことりカフェを使ったアート作品の展示会などの企画を立てるようになり、PR TIMESを使ったプレスリリース配信も始めることになりました。

 矢島は前職でもPR TIMESを使っていたそうで、ことりカフェでも継続して利用しています。

 PR TIMESを使っていると、「このプレスリリースは何サイトに掲載された」「どれだけのPVが集まった」といった成果を数字で把握できます。それが「今回は、これだけいい数字が出たのか」「次は今回以上の成果を出そう」と広報・PR活動に取り組む励みになっているようです。

お客様の反応・喜びの声こそ、広報・PR活動に取り組むモチベーション

―― 一般的な飲食店・カフェの場合、店舗のオープン直後から、広報・PR活動に十分な人的リソースを割けるところはそれほど多くないと思います。なぜことりカフェは、ここまで本格的な広報・PR活動を展開できているのでしょうか。

 第一に、小鳥好きのお客様にもっと喜んでもらいたいからです。

 「こんなイベントをやります!」と情報発信すると、いいね!やリツイート、店舗への来店といった形でお客様から反応が返ってくるわけです。そうしたお客様の反応こそが、私たちが広報・PR活動に取り組むモチベーションになっています。

 また、ことりカフェ1号店は最寄駅が表参道とはいえ、決してカフェとして立地に恵まれているわけではありません。何も手を打たないでいては、常連のお客様も少しずつ離れていってしまうと危惧しています。

 ですから、「また足を運んでみたい」とずっと思っていただけるように、ことりカフェで開催するイベントをできるだけ頻繁に企画して、プレスリリースなどを使って情報発信することで、継続的にお客様との接点を持てるようにしたいとも考えています。

「インコカレー」が記事化され話題に! 全国各地から小鳥好きが来店

――プレスリリース配信に取り組んだ成果について、どのように評価していますか?

 ことりカフェのことが産経ニュース、ねとらぼ、ガジェット通信、Yahoo!ニュース、livedoorニュース、LINE NEWSなどの大手ニュースサイトで取り上げられる機会が増え、テレビなどからの取材依頼も入るようになってきました。

 特にねとらぼには、いんこKITCHENとのコラボメニュー「インコカレー」関連のニュースをコラボするたびに取り上げていただいています。ねとらぼで記事掲載されたことがきっかけで、全国各地から小鳥好きのお客様に来店いただけるようになりました。

 他にも、大阪・心斎橋に3号店を出店することを伝えるプレスリリースを流したとこときには、ウォーカープラス関西に取り上げていただけ、自社サイトへのアクセス数が急増しました。テレビ番組にも取材してもらえましたので、3号店オープン後の来客数にかなり好影響が出るのではないかと期待しています。

 ただ、メディアに取り上げてもらえてサイトのPVが増えても、来店にはつながらないケースもあります。あるイベントの情報を発信した際には、記事化してくれたメディアも多く、SNSのアクセス数も伸び、自社サイトへの流入も伸びたのですが、あいにく客足は期待していたほどには伸びませんでした。

 そのあたりが広報・PR活動の難しいけれども面白いところでもあるのですが、情報発信を続けることで、確実に異業種も含めたさまざまな企業から「何かコラボできないでしょうか?」とお問い合わせいただけるようになってきました。

Amazonのカテゴリランキングで売上1位のCDなど、多くの企業とコラボ

――他企業とのコラボについて、どのような取り組みを実施してきたのか、いくつかご紹介いただけないでしょうか。

 例えば、PETIT CAFE RECORDS(プチカフェレコーズ)を運営する株式会社シンクパワーとコラボしてオリジナル音楽CD「ことりカフェ」を発売したところ、Amazonのあるカテゴリ部門で売上1位になり、JALグループの国際線・機内オーディオ「イージーリスニング」で紹介されるなど、想像以上のヒットになりました。

 カフェメニューの面では、いんこKITCHENとのコラボメニュー「インコカレー」は、先ほどご紹介したような人気メニューになりました。

 「イクミママのどうぶつドーナツ」とコラボして開発したオカメインコを模したドーナツも、わざわざ遠くから来店してテイクアウトしてくれるファンが増えてきています。

 他にも、文明堂とコラボした「インコカステラ」は、当店が運営する通販サイト「ことりマルシェ」で売れ筋の一品。Yahoo!ショッピング「カステラ、その他部門」で1位になっています。

 そうした他企業とのコラボ情報を、こまめにプレスリリースで配信していく。そうすることで、情報発信の頻度を上げるように工夫しています。

SNSで、宣伝色の強い投稿ばかりはNG! ファンに興味を持ってもらえる情報を

――ここまでお話を伺っていて、広報・PR活動の軸としてSNSを積極的に活用している点も貴社の強みだと感じました。
 SNSを運営していく上で、何か心掛けている点などありましたら、教えていただけないでしょうか。

 SNSでは悪ふざけせずに真面目な情報を発信すること、ことりカフェの新商品PRなどの宣伝色の強い情報ばかりを発信しないこと。その2点を心掛けています。

 後者については、ことりマルシェで販売する商品情報ばかりをSNSで投稿した時期があったのですが、その結果、自社サイトへのアクセス数が落ち込んでしまったのです。

 宣伝色の強い情報ばかりでは、ファンの皆様をがっかりさせてしまうと反省し、それ以来、カフェで飼っている小鳥たちの日常を写真に撮ってお伝えする、店舗スタッフの近況を報告するなど、興味を持ってもらえそうな投稿を織り交ぜながら情報発信するように気を付けています。

自分たちのこだわりを前面に出し、どんなに小さな情報でも積極的に発信を

――最後に、飲食店・カフェの同業者、広報担当者などに向けて、何かメッセージをいただけないでしょうか。

 ことりカフェのように、個人が飲食店・カフェを起業して、広報・PRに取り組むのなら、自分たちのこだわり・強みを前面に出して伝えていくべきだと思います。

 例えば、自分たちのお店に目利きのソムリエがいるのなら、その人がこだわって買い付けてきたワインを紹介してみてはいかがでしょうか。自分たちがこだわっていることなら、思いが溢れてとめどなく語りたくなるはずです。そんなこだわりのある情報を発信していってください。リスクを負ってでも飲食店・カフェを始めたいと思い立ったのなら、語り始めたら止まらなくなるようなこだわりがきっとあるはずです。

 そして、自分たちが前面に出すべきこだわり・強みに気が付いたのなら、「これは外部に向けて発信するほど、重要な情報ではないな」と思うような情報であっても、ためらわずに発信するように心掛けてください。

 メディアがどんな情報に興味を持ってくれるかなんて分かりません。「プレスリリースで配信していいのは、大事な情報だけでしょう?」「プレスリリースの書き方のお作法が分からないから、すごく敷居が高く感じる」などと考えている人もいるかもしれませんが、どんな小さなニュースでも構いません。多少は誤字・脱字があったとしても、とにかく伝えたい内容さえメディアに届けば、何かが起きるかもしれないのです。

 私たちは、そんな方針で広報・PR活動に取り組んできた結果、さまざまな企業から助けていただき、たくさんのコラボを実現することができました。今後も積極的にことりカフェの活動を広報・PRして、より多くの企業とコラボしていきたいと考えています。

Press Release のほかの事例を見る