OUR WORKS 09

口コミサイトに集まった口コミ情報を生かし、自社ブランディングとタッチポイントの増加に成功。ソーシャル波及につながるコンテンツにも寄与

DATA:2014.02.03

広報としてどのような業務を行っていますか?

弊社は外資系企業ですので、まずグローバルなアナウンスメントの日本での発表があります。おもにトラベラーズチョイスという世界中の旅行者が選んだ観光地やホテルのランキング発表や、新サービスのリリースを日本のマーケットに合わせた編集をして発信しています。
それとは別に日本独自のランキング発表も行っています。「夜景のきれいなホテルランキング」、「日帰り温泉&スパ」、「外国人に人気の日本の観光スポット」。これは年間20~30本発信していますね。

日本独自のランキングは2009年の4月から発表しており、最初のランキングは、『外国人が最も注目した日本の観光スポット』でした。「築地場外市場」が1位、3位に「ポケモンセンター東京」が入ってきましたね。これが非常に好評で、新聞や雑誌、MXテレビでも取り上げられ、非常にパブリシティ効果が高いと感じました。

当時はどのように情報発信をしていたのでしょうか?

当時はランキングページはつくらずプレスリリース発信のみでした。
現在は各ランキングのランディングページも作成され、変化が見受けられます。口コミサイトならではのPRの難しさというのはありますか?

弊社は目に見える商品を販売しているわけではなく、旅行に関する口コミのプラットフォームを提供しています。口コミのランキングを発信することで、「うちのサイトは旅行者による口コミのサイトですよ、その口コミを元にしたランキングが旅行の参考になりますよ」ということをうまくアピールすることができるのです。

さらに口コミランキングをつくった時にランディングページをつくって、プレス発表をするだけでなくコンテンツとして残すことでfacebookなどでシェアしてもらったり、検索流入も期待できます。コンテンツにすることで、時間があいて取材につながることもありました。テレビ局から時間が空いて半年後、1年後に話が来ることもありますね。そういう意味で、コンテンツ化しておくメリットがあると感じています。

ランキングは昔からされていますが、新たなコンテンツとしてトリップグラフィックスを始めたきっかけは?

当初は海外の日本語化、日本独自ランキング発表の2つを軸にやっていましたが、自社のランキングは、切り口にも限界があり、データを集計する手間もかかるため、毎週発信することはなかなか難しい。そこで耳にしたのがインフォグラフィックというアイデアでした。

トリップグラフィックスは、公的な機関などが発表している旅行に関連する統計データを、独自の視点でインフォグラフィック化することで付加価値をつけ、オリジナルのコンテンツとして発表するというものです。

トリップグラフィックスは日本独自の展開なんですか?

もともとは日本独自の取り組みなんですが、現在は中国でも発表してます。実は日本より中国でものすごく人気があり、中国のソーシャルサービス、weiboではシェアされ、かなりのインプレッションを獲得しています。

ソーシャル波及に数多く繋がっていますが、特に多かったのは?

「外国人に人気の日本の観光スポット」は2000件以上のいいねや400件近いTweetをいただきました。トリップグラフィックスでは「外国でやってはいけないハンドサイン」がやはり2000件以上のいいねや400件以上のTweetがありました。

またもう一つのコンテンツである『バケットリスト』は、ネットで人気のまとめページ的なものを、自社のコンテンツで作ったら面白いんじゃないか、ということで2012年7月からスタートしました。これは「いいね」やtweet数が多いですね。「死ぬまでに行ってみたい世界の図書館 15」は4500いいね以上。世界の滝やお城などさまざまなまとめを作っていたのですが、これが今までで一番人気があり、思っていたのとは違うところにニーズがあったと感じましたね。

今後、広報活動でトライしてみたいことありますか。

トリップアドバイザーは、旅行先が決まった後に、ホテルや現地でのツアーを探したり、旅行中に現地でスマ—トフォンなどで周辺のレストランを探してもらうのにとても便利なサイトになっています。PRは、このサービスのメリットを伝えることが第一の目的ですが、PRのコンテンツを通じて、旅行に行きたくなるような、ココに行ってみたいな、と思えるようなものを発表して、旅行のきっかけになればいいなと思ってます。