ACTION 04

プロダクトのルーツを大切に、新たな挑戦へ。プロジェクトを成功に導くJootoの想い

  • 原 悠介(株式会社PR TIMES Jooto事業本部 本部長)

DATA:2019.04.16

ビデオ会議はやらない。言語の壁に阻まれないためのコミュニケーションルール

開発の方は引き続きオフショアでやられているとのこと。コミュニケーションで苦労することはありませんか?

原:Jootoのチームはベトナム人とカンボジア人、そしてバングラデシュ人で構成されていて、やりとりは全て英語でしています。ですが、誰ひとり母国語が英語の人間がいないんです。

こうした状況なので、私はコミュニケーションのルールを決めて、言語を介しての認識のギャップをできる限り最小限にするよう努めています。


例えば、母国語を使っていない以上口頭で伝えてもどうしても伝わらないことはあるので、「ビデオ会議はやらない」と決めています。また、目で見てわかるようにディレクションするため「説明するときには、必ず画像や動画で伝える」のもポイントですね。それでも、互いの意見が合わないときは、喧嘩腰になるまでとことん議論を重ねることもあります(笑)。

「Jootoがないと仕事ができない」ユーザーの存在を実感した失敗からの学び

2018年の夏にはJootoの大幅なリニューアルを行っています。その背景についてもお聞かせください。

原:リニューアルは事業譲渡以前から検討していたのですが、当時は資金が潤沢ではなかったので、なかなか手が出せていませんでした。そこをM&AのタイミングでPR TIMES代表の山口(拓己)から「やりましょう」と話を持ちかけられました。

リニューアル時には、失敗もあったのだとか。

原:ローンチ時に小さなバグがあり、なかなか直すことができずに丸一日数時間サービスが使えない状態になってしまったんです。

これには反省点も多くあるのですが、その時にいろいろなユーザーの方から「Jootoがないと仕事ができない」と非常にリアルな声をいただいたんです。皆様にご迷惑をおかけしてしまったのは事実なのですが、同時に「本当にこれだけたくさんの人に使ってもらえているんだ」と実感した瞬間でもありました。そうした生の声を聞けるという点では日本に帰ってきて良かったと心から思います。


学びの多い経験だったということですね。

原:はい。私の性格のベースとなっているのが「トライアンドエラー」の思考なんです。とにかく行動して、進む。そこから何かを学んで、次に生かし、新しいことに挑戦し続ける。ミスをしたらその時にしっかり何が原因だったのかを考えればいいと信じています。

単なるタスク管理ツールではなく、プロジェクトそのものを成功に導く存在でありたい

では最後に今後の展望や、原さんがJootoに託す思いをお聞かせください。

原:Jootoはタスク管理ツールとして誕生しましたが、そのタスクの土台には必ず「プロジェクト」が存在します。2019年3月に発表したリブランディングをきっかけに、Jootoを通して世の中にあるプロジェクトを一つでも多く成功に導きたいと思いました。

実際にヒアリングをして気づいたことですが、プロジェクトのトップの人たちの中には「そもそものプロジェクトをどう進めればいいのか分からない」と悩んでいる人も少なくありません。Jootoは、プロジェクトそのものの運用を導いていけるようなサービスになるべきだと考えています。

なるほど。リブランディングとは、具体的にどのような内容だったのでしょうか。

原:今回のリブランディングにあたって、私たちの使命は何なのか、そして誰のためのJootoなのかの2点について、改めてじっくり考えました。Jootoは「プロジェクトを成功に導くサービス」でありたい。だからこそプロジェクト管理に悩むすべての人を手助けしたい、そのような考えに至りました。


自分たちの存在意義を明確にできたことで、フォーカスすべき部分が明らかになり、従来は機能別だった料金プランを一新しました。新しい料金プランでは、すべてのユーザーが全機能をフルで使うことができることを前提とし、プロジェクトメンバーが増える際に料金が発生するようなサービス方針に転換しています。

すべてのユーザーがJootoのサービスをフル活用できることで、一つでも多くのプロジェクトが成功へと導かれることが期待できますね。最後に「タスク・プロジェクト管理のプロ」という視点から、読者にアドバイスをお願いします。

原:私自身もまだ完璧にできているわけではないのですが、タスク管理、そしてプロジェクト管理にとって重要なのは「優先度」に尽きると思います。そして、優先度の付け方は、アバウトな表現ですが「肌感」でいいと思うんです。大事なのは、その仕事をクリアした先に何が見えるかをイメージすること。例えば、「このバグを直すとどれくらいの人が助かるのか?」など、影響度を想像して優先順位をつけるんです。


優先順位さえ付けられれば、あとはJootoに任せてください。きっとプロジェクトが成功に向かっていることを可視化できると思います。

取材・文:田代くるみ@Qurumu 撮影:高木亜麗