ACTION 05

自分を信じられたときに、道は拓ける。二人のチャレンジャーが考える挑戦に不可欠なもの

  • 山田 和広(株式会社PR TIMES サービス開発本部)
  • 三浦 和樹(株式会社PR TIMES PR TV事業本部 本部長)

DATA:2019.06.11

無作為にアドバイスを求めない。年次よりも“自負”を信じて走り続ける

三浦さんは19年6月にPR TV事業本部 本部長に就任されましたが、ご自身の手で育てていく「PR TIMES TV/LIVE」に託す思いについても伺えますか。

三浦:元々「PR TIMES TV/LIVE」は私が生み出したサービスではなく、他のチームで立ち上げられたものでした。ただ当時は社内に動画の知見がほとんどなく、立ち上げた社員もメイン業務と兼務しながらの運営でしたので、なかなかエンジンがかからずにくすぶっていた状態でした。そんなとき担当に抜擢されて…、正直悩みましたが、私も覚悟を決めました。それは、このサービスの内容と可能性をしっかり紐解いて理解していく中で、時流に乗ったサービスで絶対に素晴らしい価値を提供できると確信したからです。そこからが本当のスタートでしたね。


初めはコツコツ社内外にサービスの良さを説き続けることから始め、動画制作の方針確立やSNSアカウントの運営、カンファレンスへの登壇など、未経験なことを手探りながら続けていきました。カットの切り替えやテロップの表示タイミングを、0.5秒単位で1本ずつ調整した時期もありました。一つひとつ積み重ねる中で賛同者が徐々に増え、導入してくださるお客様ができ、社内の営業担当も大きな力になってくれた。それはここ半年の数字の変化としても現れています。一歩ずつではありますが、小さな火が少しずつ大きくなりつつあるところです。

山田:走り始める時、誰か——例えば山口にアドバイスを求めたりしたんですか?

三浦:それで言うと、結構勝手にやっていました(笑)。本当は山口にアドバイスをもらったりすべきなのかもしれませんが、私はすごく影響を受けやすい自分の質(たち)を理解しているので、あえて意見は聞かないようにしていた、というのが近いかもしれません。当時新卒2年目でしたが、社内で誰よりも動画を見ているのは私だという自負もありましたし、このサービスにとっての“正解”は山口も含め、誰も知らない。だから、あえてそうした情報は無作為には取り込まず、自分で考え、自分で決断したことを信じるように貫きました。

三浦さんのそういう姿勢には、アントレプレナーシップを感じます。

三浦:いえ、まだまだですね。ただ、PR TIMESは私のような社員にチャレンジの場を与えてくれる会社だと思います。世に言われる起業家は自分自身と社会に向き合ったサービスを作り続けてきました。私自身もそういう人に憧れているので、これからもっとアクセルを踏んで走り続けるつもりです。

常に頭にあるのはユーザーの姿。現場の声を頼りに画面の向こう側にある課題を解決する

チャレンジといえば、先ほども少し話がでた「リリースAI受信」β版のリリースに山田さんは大きく携わっていらっしゃいますよね。どのようなプロジェクトだったのでしょう?

山田:「リリースAI受信」はPR TIMESのユーザー、中でもメディア記者・編集者の方々にもっと使いやすいプレスリリースサービスを提供したいという山口の思いから着想に至ったアイディアでした。当時はAIの話題も豊富な頃で、人口知能を活用し、メディア関係者が受け取るプレスリリースの収集精度を改善し、企業広報にとっても新たな価値が生まれる機能にしたいと考えました。ただAIにまつわる知見は全くと言っていいほどなかったので、私自身試行錯誤の日々でした。私はフロントエンドのエンジニアなので、UIなどお客様が触れる機能を担当することが多いのですが、この時はサーバーサイドのデータベース設計から着手しないといけなかったので……結構苦労しました(笑)。


三浦:山田さんの机、本の山で大変なことになっていましたよね!

山田:そうなんです。ただ、これはエンジニアの特徴なのかもしれませんが、新しいものが目の前にあると楽しくなってどんどん突き詰めちゃうんですよね。それに、やっぱり自分の作ったものの積み重ねがそこに生まれるのが嬉しかったんです。前職の映画の宣伝会社の時に抱いていた、ぼんやりとした虚無感みたいなものはなく、やりがいはすごくありました。

三浦:「リリースAI受信」もそうですが、エンジニアとして開発の時にいつも気をつけていることは何ですか?

山田:ユーザーを意識することでしょうか。PR TIMESにとってのユーザーは、クライアントからメディア、生活者まで幅広いですが、自分が手を入れる箇所を実際に使っているユーザーのことを想像する。「リリースAI受信」の場合は、メディアの方たちが新たな話題を探す時、PR TIMESのサービスを開いてどんなことができればもっと便利になるかをイメージするんです。そのためにも、イベントで出会ったメディアの人や、もっともお客様の生の声を聞いているCR(カスタマーリレーション)の人に積極的に話を聞いていました。

「きっとできる」と信じて継続し、互いに協力し合える空気を生み出したい

新しいチャレンジを続けられているお二人からいろいろなお話をお聞きしてきました。今後の展望についてもお聞かせいただけますか。

三浦:「PR TIMES TV/LIVE」に関しては、勢いのある動画コンテンツ市場でしっかりポジションをとっていきたいと思っています。今オンラインでの動画コンテンツの主役はYouTuberをはじめとしたクリエイター、そしてサブスクリプションなどのオンデマンドコンテンツのサプライヤーがメインとなっていますが、ニュースというカテゴリーで「PR TIMES TV/LIVE」も十分入り込んでいけると考えています。将来的には、スマホで動画を見ている人の半分がニュースを見ていて、その世界には「PR TIMES TV/LIVE」の姿があるといいなと思っています。


山田:明確なビジョンですね!

三浦:自分の中でもしっかりはまったなと感じたのは、ここ最近なんです。会社のミッションともリンクしていますし、ビジョンが定まってからの数か月はパワフルに動けていると実感しています。山田さんの中長期的なビジョンについてもお聞きしたいです。

山田:エンジニアチームとしては、現状のシステムの刷新に力を入れたいと思っています。PR TIMESのプレスリリース配信サービスは基盤となるシステムがあり、年数が経つとなかなか思い切って手を入れるのは難しい。ですが、そこを一新することにチャレンジしたい。あらゆる可能性を視野に入れ、開発チームとしてできることをやっていきたいと思います。

三浦:それはとても楽しみです! なかなか大掛かりですね。

山田:三浦さんも先ほどおっしゃっていましたが、大変そうなこともやっぱり信じてやるしかないと思っています。そして、自分たちを信じられる環境を作るためにも、頑張っている人を互いに応援し合い、協力し合えるような空気ができるといいですよね。

三浦:組織づくり、チームづくりに大切なことってまさしくそういうことだと、私も思います。PR TIMESのValuesも刷新されましたが、「Act now, Think big」「Open and Flat for breakthrough」「One’s commitment, Public first」の3つをちゃんと頭と心で理解して、行動や発言に落とせるように、いつも胸に抱いていたいです。


取材・文:田代くるみ@Qurumu 撮影:高木亜麗