OUR WORKS 18

「うまい棒プレゼント」リリースが大ヒット。おもしろいプレスリリースを生み出すプレイウィズの企業文化

DATA:2014.06.05

  • プレスリリース配信サービス10社を比較。PR TIMESに切り替え、成果はケタ違いに
  • デスクは自由、会議は立ったまま。おもしろいPRを考えるため、社内で工夫
  • 広報予算を10倍に。配信数無制限の定額プランを活用して、週3本のリリース配信

2014年3月20日、「【先着630名様限定】うまい棒来社プレゼントのお知らせ」というプレスリリースを配信して話題になった株式会社プレイウィズ。同社サイトを訪れると「行儀よく真面目なんてクソくらえと思った」と鮮やかな水色で大書された文字が出迎えてくれます。

同社はもともと、顧客から委託された商品をWebサイト上で販売するビジネスを展開。リスティング広告などに頼ったマーケティング施策によって見込客を集めていました。

そんな同社が、なぜPR活動に注力するようになったのでしょうか。また、メディアから注目されるようなプレスリリースを生み出すため、同社はどんな工夫をしているのでしょう。同社企画部 マーケティング課の岡隆行課長と広報課 プレス担当 櫻井春菜氏にお話を伺いました。

広告以外の集客経路を模索。“おもしろ企画”に突破口を見出す

貴社の事業内容について、まずお話いただけますか。

【岡氏】 お客様から商品を預かって自社のWebサイト上で委託販売する事業を手掛けています。

 PRに力を入れる前は、主にリスティング広告やSEOで集客していました。ただリスティング広告は、商品の種類によっては入札価格が高騰し、利益が出にくくなることもあります。

 そこで広告以外の選択肢も模索し、メールマガジンで情報を発信したり、知人に口コミで委託販売のサイトを宣伝してくれるように頼んだりと試行錯誤していました。当社と同じような事業モデルの会社で、広告以外の集客に成功した事例があまりなかったものですから、「本当にこれで正しいのか」という不安を常に感じていました。

 暗中模索していたわけですが、そんなときに、「広報に注力しよう」と考えるきっかけになった出来事が起こりました。櫻井が担当した古着の収集・販売サイトを立ち上げたとき、櫻井が発案した企画がおもしろいと口コミで話題になり、驚くほど多くの人がサイト訪問してくれたんです。

 それから「注目されるような、口コミで騒がれるようなおもしろい企画を立てて、能動的にPRしていこう」という方針が固まり、専門の部署を設けて櫻井に広報担当を任せることになったわけです。

もっと効果の出る配信サービスはないか。10社比較で切り替えた結果は「ケタ違い」

その後、PR TIMESを導入してプレスリリース配信を強化されたわけですが、導入を決めた理由は何だったのでしょうか。

【櫻井氏】 実は、PR TIMESの導入以前に、別会社のサービスを使ってプレスリリースを配信していました。ですが、正直に言うと、効果に満足できなかったんです。プレスリリースページのPV数もあまり出ていませんでしたし、SNSへの拡散も芳しくありませんでした。

 そこで10社ほど、プレスリリース配信サービスを提供している企業を候補に挙げて、SNSへの拡散力や記事として取り上げられる本数などを比較・検討しました。その結果、「PR TIMESが一番期待できるだろう」という結論に至ったのです。

【岡氏】 切り替えて大正解でしたね。PR TIMESの導入後、SNSでの拡散、記事に取り上げられる本数、プレスリリースページ自体のPV数のすべてがケタ違いに増えました。

 実際、自社サイトへの集客にも効果が出ています。例えば、4月16日を祖母に感謝する『おばあちゃんっ子の日』にしようと当社から発信しまして、おばあちゃん300人に花を贈る企画を立てました。その一連のプレスリリースの中に、当社のフラワーギフト販売サイト「セレブフローリスト」のURLを記載したところ、サイト訪問者数が通常時の約3倍に増えたんです。期待をはるかに上回る成果でした。

話題となった「うまい棒リリース」の誕生秘話

2014年3月20日にリリースした「うまい棒来社プレゼントのお知らせ」は、さまざまなメディアで取り上げられ、SNSでも話題になりました。

【岡氏】 あの企画の発端は、当社グループの映像制作会社がフェイシャルエステの動画を作成したことです。エステ1回当たりの費用6560円の価格感を分かりやすく伝えるため、うまい棒656本を比較対象として用意したのです。ちなみにうまい棒656本が動画に登場した時間は、たった10秒弱でした。

 撮影後、うまい棒の処理について考えていたとき、「せっかくだから何かに利用しよう」という話になり、来社される方々にプレゼントするアイデアが浮かんだのです。

【櫻井氏】 反響はすごかったですよ。PR TIMESに掲載した翌日から1週間、問い合わせの電話が鳴り止まなかったぐらいですから。

 うまい棒をもらおうと来社されたのは、主婦や親子連れ、昼休みを利用したOLといった方々。幅広い層にプレスリリースの情報が拡散していることを実感できました。

 さらに「そもそもうまい棒を何に使用したのか」という問い合わせもたくさん受けましたので、うまい棒を使った動画を紹介する続報リリースも後日配信することになりました。

会議は立ったままで。ユニークなPRネタを生み出す社内での取り組み

そのようにユニークなプレスリリースを企画するため、社内で何か工夫をしているのでしょうか。

【櫻井氏】 広報活動に注力し始めたころから、おもしろいアイデアを生み出していこうと全社で取り組んでいます。例えば、会議は立ったまま進めます。そうした理由は、「会議では全身を使った方がいいアイデアが出るだろう」と社長の提案があったからです。

 他にも、ランチのときはデスクで黙々とお弁当を食べるのではなく、外食するように推奨されています。デスクも誰がどこを使うか決められていないので、空いていればどこを使ってもOKです。

 どの取り組みにも、「いつも同じ場所にいるだけではおもしろいアイデアは浮かばないから、見慣れないものに積極的に触れることで刺激を受けよう」という意図があります。

【岡氏】 企画部の会議には、営業部の社員など、他の部署からも参加してもらっています。すると、企画部だけでは思いも寄らなかったアイデアが生まれることもあるんですよ。決められた仕事だけをお行儀よくマジメにこなしていくだけでは、おもしろいアイデアは出てこないと思いますね。

PR用の予算が約10倍に。週3本のリリース配信でノウハウを蓄えていきたい

それだけ全社を挙げて取り組んでいる広報活動、貴社内での優先順位もかなり高いのではないでしょうか。

【岡氏】 おもしろいアイデアを生んで世間に広めたとき、得られるものの大きさに気付くことができました。広報活動は当社の中で、最も重要な業務の1つと言えるでしょう。

 予算で見ても、広報課が設立された当初に比べ、PR活動用の予算額は約10倍に増えています。

最後に、これから広報活動をどうやってさらに発展させていく計画か、お聞かせいただけますか。

【岡氏】 引き続き、PR TIMESを通じてWebで話題になることを狙ったプレスリリース配信に力を入れていきます。それと同時に、新聞への掲載も狙っていきたいと考えています。当社にとっては、新聞社にアプローチする手段はPR TIMESしかありません。これからも利用はやめられないと思います。

 また今後は、1週間に3本はプレスリリースを配信していくつもりです。頻度を上げることで、当社が常に何か価値のあるものを生み出そうと努力している姿勢をアピールできればと考えています。

 その点、PR TIMESの定額料金プランは使い勝手がいいですね。年間契約の場合、月額7万円で何本でも配信することができます。こういうプランがあるからこそ、配信頻度を上げる施策も実行に移せます。

 週に何本もプレスリリースを配信して「件名は何文字が適当か」「何曜日の何時に配信すると記事として取り上げられやすいか」とノウハウを蓄えながら、より皆様におもしろいと感じてもらえるようなプレスリリースを配信していきたいです。