クラウドファンディングで1000万円超を集めた! 「7つの習慣ボードゲーム」を成功させるため、プレスリリースを活用した理由とは

Client
株式会社いないいないばぁ
クリップボード01

  • クラウドファンディングは初動がすべて。初日に合わせてPRに全力
  • 集まった金額は初日だけで300万円、1カ月あまりで1000万円を超え、大成功に
  • プレスリリース配信で“公式な情報”に。Yahoo!ニュースにも掲載されSNSへ波及

ネット上で実現したいアイデアを公開し、賛同してくれたユーザーから出資を募る「クラウドファンディング」という手法が日本でもかなり定着してきました。PR TIMESからも、「クラウドファンディングのプロジェクト開始!」と伝えるプレスリリースが毎日のように配信されるようになっています。

今回紹介する株式会社いないいないばぁも、クラウドファンディングサイト「Makuake」を利用して、世界的ベストセラー『7つの習慣』の世界を体感できる「7つの習慣ボードゲーム」の先行予約を開始。100万円を目標にプロジェクトを始めたところ、なんと1日目から目標額の3倍となる300万円ほどが集まりました。1カ月余りが経過したところで、集まった金額はついに1000万円を突破。約600人 から支援を受けることに成功しました。

クラウドファンディングを利用してこれほどの成功を収められた背景には、製品自体の魅力に加えて、どのようなPR・マーケティング関連の取り組みがあったのでしょうか。「7つの習慣ボードゲーム」のPR・マーケティングを担当した小泉憲一取締役とコピーライターの平井靖人氏に話を聞いてきました。

忘れられない体験を刻み込む“サプライズマーケティング会社”

――本日は「7つの習慣ボードゲーム」の取材のために伺いましたが、貴社自体はボードゲームメーカーではなく、“サプライズマーケティング会社”と名乗られています。サプライズマーケティングとは、一般的なマーケティングとどう違うのでしょう?

[平井靖人氏(以下、平井氏)] 「マーケティング」といえば一般的に、企業の売上を増やすことを第一に考えます。

 ですが、私たちが顧客に提供する「サプライズマーケティング」は、売上を増やすことを第一には考えていません。それよりも、人の心に訴え掛けて、忘れられない体験を刻み込むサプライズをつくり出す。そうして、人の行動に大きな変化を与えることを重視しているのです。

常連になるほど、サービスがよくなる! 居酒屋に提案したサプライズな仕組み

――サプライズマーケティングの具体的な成功事例を教えていただけないでしょうか。

[小泉憲一氏(以下、小泉氏)] 私たちがお手伝いしている顧客の中に、居酒屋を運営している企業があります。

 居酒屋が利用客を増やすために実施する一般的なマーケティング施策と言えば、真っ先に思い浮かぶのがホットペッパーやぐるなびなどへの広告出稿でしょう。

 ですが私たちは、まず「どうしたら居酒屋の利用客にサプライズを提供できるか」と考え、「利用客の来店回数が増えるほど、サービスをグレードアップさせてはどうか」と提案しました。

 具体的には、来店時には名刺交換をさせてもらって、その日のうちに利用客へお礼の手紙を出す。そして、その利用客がもう1度来店してくれたら、前回よりもサービスの質・量をグレードアップ。2回目より3回目、3回目よりも4回目と常連客になるほど、おもてなしを充実させるというものです。

 そうすると、来店するたびにサービスが良くなり、ますますその居酒屋に足を運びたくなって、気が付いたら常連になっている。そんな仕組みづくりをお手伝いさせてもらいました。

ボードゲーム好きな社員を活躍させたい。企業研修向けの営業から話が発展

――「7つの習慣ボードゲーム」も、そうしたサプライズマーケティングのプロジェクトの1つから生まれたものなのでしょうか?

[平井氏] いえ、ある意味では、社内向けのサプライズマーケティングではあったのですが(笑)、当社に世界中から数千種類ものボードゲームを集めた松永という社員がおりまして、松永はさまざまな交流会にボードゲームを持ち込んでは披露する「ボードゲームソムリエ」という活動をしていたのですが、「それだけ強烈な個性を持つ松永を、もっと活躍させられないか」と社内で相談し始めたことが発端でした。

 まずは、松永が持っているボードゲームをいろいろな企業に持ち込んで、研修の教材として使い、企業内のコミュニケーションを活性化させられないかと考えました。

 早速、営業活動を始めたところ、ある会社の社長に気に入ってもらえまして、「今度、自宅で開くホームパーティーに、いろんな会社の人が集まる。そこでボードゲームを披露してもらえないか」と依頼を受けたのです。

 そうしてホームパーティーでボードゲームをいくつか披露したところ、来客の中に『7つの習慣』の権利を持つフランクリン・コヴィー・ジャパンの方がいたわけです。「ボードゲームって面白い。すごく可能性を感じる」と高く評価いただけて、そこから『7つの習慣』を題材にしたボードゲームを開発してはどうかという話に発展していきました。

テスト版の面白さが決め手になり、自社で製品を開発・販売する不安を払拭

――これまで顧客企業のサプライズマーケティングをお手伝いしていた貴社が、自社で製品を開発・販売することになりました。そのことに不安は感じませんでしたか?

[小泉氏] もちろん、「売れるだろうか」という不安はありました。社内のメンバーで話し合って、1度は「売れるかどうか分からないボードゲームを開発する余裕はない!」という結論になりかけました。

 それでも、松永はボードゲームが大好きで、このプロジェクトを始めてから非常に生き生きと働いている。それなら、テスト版だけでも作ってみてもらって、社員みんなでプレイして「面白い! これは売れる!」と思ったら、本格的に動き出せばいいのではないか。そんな方針に決まったのです。

 そのことを松永に伝えたら、彼は1週間近く不眠不休で「7つの習慣ボードゲーム」の原型を作り上げてしまいました。実際に遊んでみたら、まだまだ改善すべき点は多く残されていたものの、その時点で十分に面白い。「これまでに当社ではやったことがないことだけれども、このボードゲームを世に出せば、きっといい影響を与えられる。それなら勇気を持って挑戦するしかない」と開発・販売を認めることになったわけです。

クラウドファンディング、プレスリリース、SNSでPR――やれることは何でも

――そしてボードゲームが完成する目処が立ち、いざ売り出すとなったとき、クラウドファンディングを利用することを決めたわけですね。

[平井氏] 「クラウドファンディングを利用することを決めた」というよりは、「7つの習慣ボードゲームのことを1人でも多くの人に知ってもらえるように、やれることは何でもやろう」と考え、そのうちの1つとしてクラウドファンディングを利用したというのが実情です。

 クラウドファンディング以外にも、PR TIMESを使ってプレスリリースを配信しました。さらに、社員や関係者全員がFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを使って、できるだけ多くの友人・知人に7つの習慣ボードゲームをPRしました。

 意外と効果を発揮したのは、社員が個人的なつながりからPRしたことだったのかもしれません。泥臭い人海戦術ではありますが、それでもソーシャルメディア上である程度の規模になると、影響力の大きなユーザーやメディア関係者の目に触れるかもしれません。そこから報道や記事として取り上げられる可能性もあるでしょう。

 クラウドファンディングを利用するだけ、プレスリリースを配信するだけでなく、人の力で話題を広めていったことも貢献したと思います。

[小泉氏] 実際に、そうした社員・関係者によるPRから、影響力のある方々に7つの習慣ボードゲームをプレイしてもらえることになりました。みなさん、夢中になって楽しんでもらえて、メールマガジンやSNSで紹介していただきました。その影響も大きかったですね。

「本当なの?」と疑われないように、プレスリリース配信で“公式な情報”に

――クラウドファンディングや人海戦術に加えて、プレスリリースを配信した理由は何だったのでしょうか。

[小泉氏] 当社のようなベンチャー企業の場合、いくらがんばって情報を発信しても、「本当なの?」「信頼できるの?」と疑いを持つ人もいるかもしれません。

 そんなときに、あらかじめPR TIMESのようなサービスを使ってプレスリリースとして世間に向けて発信し、URLを添えて連絡すれば“公式な情報”と見なしてもらえるようになります。プレスリリースを配信しておくことで、信頼を得ることが目的でした。

――複数のプレスリリース配信サービスがある中で、PR TIMESを選んだ理由は?

[平井氏] まず、当初の目的である「信頼を得る」上で、PR TIMESはプレスリリース配信サービスとして一番認知度があります。「“公式な情報”と見てもらうためには、PR TIMESを使っておけば確実だ」と考えました。

 他にも、専任の営業担当者がついてくれたこと、そしてプレスリリースを配信した効果を計測するための分析ツールがあらかじめ用意されていたことも後押しになりましたね。

プレスリリースを読むのは自分たちではない。メディア関係者の視点で原稿を作成

――プレスリリース自体も多くのユーザーに閲覧されました。原稿作成時に心掛けた点を教えてください。

[平井氏] 私個人としては、松永のボードゲームにかける思いや、開発中のエピソードなどもプレスリリースに書きたいと考えていました。

 けれど、プレスリリースを見て面白いかどうかを判断するのは、私たちではなくメディア関係者やユーザーになります。自分たちの思いを伝えるより、メディア関係者に興味を持ってもらえることを重視して原稿を考えました。タイトルの冒頭に、「7つの習慣」を持ってきたのも、そのためです。

 もう1つ、あまりに長過ぎると、読んでいるうちに読み手が疲れてしまいます。長々とした文章にはせず、ビジュアルでも伝わるように、テキストと画像のバランスを見ながら効果的なレイアウトを考えました。

 そうしてPR TIMES経由で配信したプレスリリースは、Yahoo!ニュースなどでも取り上げてもらえ、ソーシャルメディアなどへも拡散していきました。プレスリリースを配信したことで、クラウドファンディングの初動に勢いをつけられたと思います。

クラウドファンディングは初動がすべて。初日に勢いをつけるため、全力を注ぐ

――クラウドファンディングを成功させるため、重視していたPR・マーケティングのポイントは?

[小泉氏] クラウドファンディングを成功させるには、スタートダッシュがすべてです。「最終的な金額は、初日に集まった金額の3倍くらいで落ち着く」とも言われています。出資額は初日に大きく伸びて、あとは少しずつ増えていき、終了3日前ごろからまた勢いを取り戻すケースがほとんど。ですから、スタートダッシュの勢いをつけることに全力を注ぎました。

 私たちは、事前に「150~200万円くらい集まれば大成功だ」と思っていたのですが、まさか初日に300万円ほども集まるとは(笑)。いい意味で予想が裏切られました。

「7つの習慣ボードゲーム」をより多くの人に届けたい

――ありがとうございました。最後に、7つの習慣ボードゲームについて、今後の展望などを聞かせていただけないでしょうか。

 ありがたいことに、今回のクラウドファンディングは われわれが想像している以上にご支援をいただくことができました。しかし、このプロジェクトはまだ始まったばかりです。 ご支援いただいた方への感謝の意味も込めて、「7つの習慣ボードゲーム」をより多くの人に届け、 想いどおりの人生を送れる人を増やしていきたいです。

Press Release のほかの事例を見る