ACTION 03

誰かの「行動」に喜びがある。編集者とプランナー、対極の二人に共通する思い

  • 佐藤 杏樹(株式会社マッシュメディア isuta編集部 ライター)
  • 松下 智帆(株式会社PR TIMES コミュニケーションプランニング本部 PRプランナー)

DATA:2019.02.08

対極の立場だからこそ補い合い、緊密に連携する

お話を伺っていると、「行動を呼び起こす」という意味では、プランナーも編集者も変わらない仕事なのかもしれませんね

松下:そうですね。だからこそ、佐藤さんをはじめとする編集者の皆さんからは、いつも大きなヒントを貰っています。私も含めプランナーは、企業サイドに立つ場面が多いですが、メディアの視点や意思決定は読者のためにある。それは一つひとつの記事だけでなく、運営方針が大きく変わったり、扱うカテゴリが増えたり、反対に減ったり…様々なことから感じます。私たちプランナーとはある意味対極でありながら、「行動を呼び起こす」という共通する思いを持っている存在がすぐ近くにいるというのは、恵まれた環境だと思いますね。「このビジュアルじゃ全然ダメだね」とストレートにダメ出しをされることもありますし(笑)。


佐藤:(笑)。反対にメディアの立場からすると、読者に刺さりそうな見せ方を求めがちで、企業側の想いが見えづらい部分があるので、記事の表現に迷うときはプランナーに相談していますね。せっかく同じ会社の中に私たちマッシュメディアの編集者とプランナーがいるのだから、やりとりを頻繁にしていくことで、もっといい仕事ができるんじゃないかな?

松下:そうだよね。実際、マッシュメディアからフィードバックしてもらった知見を企業側にも提示したことで、PRイベントの質が改善したこともありました。案件単位で個人的に相談をすることが多いけど、チーム同士としてもぜひやりたい。例えば、反響の大きかった記事に対して、生活者の意識やインサイトの変化をそれぞれの視点で一緒に分析したりしても、面白いと思います。お互いの業務の質を高めるヒントになるのではないでしょうか。メディアを運営する皆さんが考えていることは積極的に聞かせてもらいたいし、この他にもいろいろと考えられそうです。

関わり合ってプラスしあうチームに。どんなときも、まずは自分から。

お二人の仕事はそれぞれチームプレーの側面があると思います。ご自身の部署に対して、どのような行動の取り方を意識されていますか?

佐藤:私の場合、自分がまず行動することで、他の人に「こういうこともやっていいんだ」と、考えの幅を広げてもらいたい。実際に占いコンテンツを作った後には、別の編集者が心理テストをスタートし、そちらも人気のコンテンツに成長しました。自分の中で、常に「一歩先」を意識することで、行動が連鎖していけば良いと思っています。


松下:私の場合、必ずしも「一歩先」ではないかもしれないな。「一歩」までいかなくても、日々頑張っていることって人それぞれにある。周りからみて「すごいこと」ではなくても、周囲と小さな掛け算をたくさん作っていけばいいんだと思います。わたしも自分のインプットはなるべくチームに共有するようにしています。一緒に引き出しを増やしていくイメージですかね。


自分のインプットをシェアすることで、チーム全体も強くなる、と。

松下:また、ひとつ情報を出すと、それに対して「こんな事例もあった」「自分のときはこうした」と、周囲のメンバーからもいろいろな意見が出されます。チーム内から今まで知らなかった情報や、関連情報が出やすい状況をつくることで、最初は1だったものが、3、4、5と膨らんでいく。そんなコミュニケーションが生まれるように、細やかな情報共有は積極的に行っています。

以前は、口頭でそんな会話が展開されていたのですが、今はSlack上でもそのようなコミュニケーションがオープンに展開されており、情報を引き出しやすい環境になっていますよね。

おふたりが踏み出す第一歩から、連鎖反応が生まれているんですね。今後の目標を聞かせてください。

松下:私は、世の中にいるほとんどの人が行動者であり、みんな何かの思いをもって活動していると考えています。そんな行動者たちの情報が、今よりもさらに、届くべき人に届く社会をつくりたい。その大きな目標に対して、現在のPRのプランニングの仕事は軸になるスキルだと感じています。今は、さまざまな行動の積み重ねによって経験とビジョンを広げながら、自分の領域を広げていく時期だと考えています。


佐藤:私は、女性に向けたメディアやサービスが溢れているこの時代に、isutaにしか無いと言われる記事やコンテンツをつくることは、編集者という立場からも必要不可欠だと思っています。

ただ、すぐに喜んでもらえることを目指すのではなく、isutaなりの基準や思いで続けていって、面白い結果が得られるかやってみることが大切。占いだって初めは「必要な理由が分からない」って言われましたから(笑)。長い目で見て、ちゃんとした芯を持つisuta読者の女子大生たちに対して本当に価値のある情報を届けたい。これからもisutaとisuta読者の女の子たちを支えていきたいと思います。

取材・文:萩原雄太 撮影:高木亜麗