CULTURE 86

「自分が担当で申し訳ない」はプロ失格。一発正解を出すことより大切な、「正解を一緒に作り続ける」という覚悟。

  • 湯田 菜々美(Tayori事業部 カスタマーリレーションズチーム)

DATA:2026.04.09

こんにちは、2024年4月に新卒入社したTayori事業部 カスタマーリレーションズチーム(CRチーム)の湯田と申します。インターンを経てTayori事業部に配属となり、オンボーディングから継続支援、FAQの改善提案まで、お客様に寄り添った伴走を担当しています。

また、Tayoriは「カスタマーサポートツール」として生まれた背景もあり、Tayoriをご利用いただくお客様からのお問い合わせに、私たちも実際にTayoriを使って対応しています。
ツールを提供する立場として、私たち自身が「カスタマーサポート」のあり方を問い直し、お客様にとって心地よくあたたかな関係性を築けるよう、サポート領域もとても大切にしています。

今回ここでお話ししたいのは、入社から約2年間、ずっと理想として描いてきた「真にお客様の力になること」を行動として具体的にイメージできるようになるまでの過程です。期待に満ちた入社から現在に至るまで、自信を失ったり、少し希望が見えたり、また不安に戻ったりと、さまざまな感情を経て見えてきた、今の自分が考える1つの答えを綴ります。

何か劇的なストーリーがあるわけではなく、ずっと心に抱いてきた「まだ何もできないけれど、いつか周囲に誇れるよい仕事をしたい」という大きく抽象的な願いが、お客様と向き合う日々の中で確かな実感に変わり始めた道のりを振り返れたらと思います。


だれブロ ーまだ、話していないことー
私が「だれか」お伝えします。働く誰か、働こうとしている誰かに役立ってほしい。
そんな想いでPR TIMESのメンバーが紡ぐブログです。
PR TIMESで働く「私」の仕事とそのほかいろいろ。
うれしいとか、やる気がでるとか、やめようかなぁとか。
だれかの、働く今日の気持ちにつながりますように。

湯田 菜々美

湯田 菜々美

Tayori事業部 カスタマーリレーションズチーム

2023年6月より、学生インターンとしてTayori事業部に参画し、2024年にPR TIMESへ新卒入社。Tayoriご導入直後からのご支援とともに、お客様が作成されたFAQ・AIチャットボットの運用状況のレポーティングや、アドバイザリーのご提供をあわせて担当しています。

「カスタマーサポート」との出会いと、思い描いた自分が見つからない毎日

私のTayori事業部での活動は、学生インターンから始まりました。卒業要件をほとんど満たし、大学生としての生活に時間が生まれたことで、就職活動とは別に、純粋に自分が興味を持った分野に挑戦する期間をもちたいと思い、その場を探していたことが、Tayoriとの出会いです。

「お客様の反応を直接肌で感じながら、支援できる実感がほしい」と、お客様と直接関わることができる職種を中心に探し、「カスタマーサポート」に出会いました。

インターン時に実際にお客様と面会したり、セミナーの運営に携わる中で、「求めていた経験は得られても、お客様の力になれている感覚は一向にない」「やりたかったことのはずなのに、お客様を前に緊張してばかりで、むしろ苦手かもしれない」という、「こんなはずじゃない」という漠然とした焦りがありました。

その後、2024年4月に新卒入社し、2か月間の全社研修を経て、再びTayori事業部に戻る形で正式にカスタマーリレーションズチームに配属されました。
インターン期間の不完全燃焼な感覚はありながらも、「新卒研修を乗り越えた今の自分なら、何か変わっているかもしれない」と少しの期待を持ち、入社式で掲げた夢とともに再びスタートを切りました。

入社を前に掲げた夢を、山手線の「Dreamトレイン」に載せていただき、嬉しくて何度も見返しました。

しかしながら、そう簡単に能力が上がることも、仕事に向かう姿勢が前向きに変化することもありません。実際に半期の目標を持ち、インターンで取り組んでいた範囲を飛び越えて、自らできることを開拓していくことが求められる中で、変わらず目の前のことに対して「できる、できない」で一喜一憂する日々が続きました。

当時は、その時の自分の状態を俯瞰することは到底できませんでしたが、今振り返ると、「お客様は自分のことをどう思っているのか」「私以外の担当の方がよかったのではないか」と、お客様の力になりたいと口にしながらも、実際に気にしているのは自分の見え方ばかりで、お客様の今の状況やTayoriを通じて目指している未来を全く見ようとしていませんでした。

そんな停滞する気持ちを抱えながら、入社して最初の半期を終えたフィードバック面談の場では、事業部長の竹内さんにこんなお言葉をいただきました。

『自分が担当で申し訳ない』という感情は、プロとして仕事をする上で適切ではないですよね

「お客様の力になりたい」と日々仕事をする中で、それができていないことへの責任を感じていたつもりが、それ自体が「プロとして適切ではない」とコメントいただいたことで、入社当時に描いていた自分とあまりにもかけ離れていることを突きつけられました。

自分に向いた矢印が外を向き始めた、お客様との新たな取り組み

「これはなりたい自分ではないけど、どうしたらいいか分からない」「そもそも正直変わりたいとも思えていない」と殻に閉じこもり続ける私に、竹内さんから新しい取り組みのお声がけをいただきました。

Tayori事業部としては初となる、月次でお客様のFAQ・AIチャットボットの運用状況のレポーティングとアドバイザリーを提供し、日々の運用から効果を実感いただけるまでの過程を、専任CSとして支援する、伴走担当者へのアサインです。
これまで各機能の説明や操作のご案内が「支援」の全てだった私にとって、実際にお客様のFAQの分析や、それを踏まえてよりよく運用いただくためのご提案を行うという業務ができるわけがないと怯んでいました。

しかし、竹内さんは
今の湯田さんは、お客様からの発注か、お見送りかの二択でのみ捉えていて、お客様からのジャッジを受ける構造に止まってしまっています。ここで、お客様と同じ目標に向かうことに挑戦し、本当の意味で『伴走すること』をつかみましょう
と背中を押していただきました。

初回のお客様との定例会議は、自分が話している内容が分からなくなるほど緊張し、「この場を毎回続けていくのか」と気持ちが遠くなったことを鮮明に覚えています。
実際のデータ分析も、ご提案内容も、「自分が考えないといけないけれど、何も思い浮かばない…」と焦る気持ちを抱えながら、毎月竹内さんとの作戦会議を重ねました。

拙いながらも毎月お客様のご状況をお伺いし、データを見つめながら提案を練ってお伝えすることを繰り返すうちに、自分でお客様のポジティブな変化を見つけられるようになり、より良くなる方法と次回の定例で伝えたいことが増えてきました。
提案の信頼感を高めるために、お客様のサービスや業務体制、ビジネスの新たな動きを合わせて確認するようになり、定期的にPR TIMESでプレスリリースを確認する習慣も、その頃からようやく身につきました。

今までは「自分がどう見られるか」と不安がり、手元にあるものだけでどうにか切り抜けようとしていた自分が、「お客様に伝えたいこと」を少しずつ増やし、例えそれが的確でなかったとしても、一度方向性を伝えられたことで議論ができ、お客様への理解が深まる瞬間を積み重ねられるようになりました。

半年後、お客様がTayoriを導入することで目指していた、「お問い合わせ数の減少」は、目標を大きく上回る「半減以下」を達成できました。
その時、私はようやく「伴走」とは、単に丁寧なご案内をすることではなく、たとえ一発でお客様にとっての正解が導けなかったとしても、誰よりもその先の未来を信じ、責任を持って思考し続けることなのだと理解しました。
「お客様が求めるお話ができない自分は失敗だ」と殻に閉じこもるようでは到底及ばず、「とにかくお客様との議論を繰り返し、新たな可能性を何度でも提示し続けること」だということも学びました。

環境の変化でようやく気づいた、「お客様と同じ目線」を持つ意味

真に伴走の意味を理解し、さらにその輪を広げて多くのお客様に向き合おうと自分の進み方を捉え直した矢先、インターン時代から私の成長をそばで見守ってくださった先輩社員の退職が決定しました。チームの体制が大きく変わると共に、今まで担っていた目標や業務範囲が一気に広がり、自分が変わらなければ今までのTayoriは守り切れないと覚悟する局面となりました。
正直全く想定していなかったタイミングでの急な変化でした。
もちろん、「自分が望むペースで少しずつ業務範囲を広げ、着実に力をつけていきたい」という前提が通じないことは頭では理解しています。しかし、急激に広がった業務範囲を前に何から手をつけたらよいか分からず、CRチームの軸である「お客様と向き合う時間を少しでも多く創出すること」がまた遠くなる感覚がありました。

入社して半年間のかつての私なら、ただ不安に押しつぶされ、周囲の様子を伺って誰かが動いてくれることを待つか、何もできない自分を責めることで自己防衛に入る姿が想像できます。しかし、一度掴んだ「お客様の力になること」をもう一度再現することを諦めたくありませんでした。
また、この状況で仕事をする中で新たな気づきもありました。それは「今の自分の状況こそ、普段向き合っているお客様と同じなのではないか」というものです。

Tayoriを導入いただくお客様には、日頃の業務の中でより良くしたいと願う現状があります。きっと日々カスタマーサポートを担うお客様は、普段ご自身が向き合われているお客様にもっと寄り添い、よい仕事を重ねていきたいと感じられているはず。
カスタマーサポート以外でも、フォームやFAQ/AIチャットボットを、忙しい業務の合間で構築しなんとか運用を進めようと取り組んでくださるのは、今はうまくいっておらず、時間をかけられていないことも、いつか必ず形にしたいという想いがあるからだと気づきました。

私自身に「その日のTayoriの運営をなんとしても乗り切る」という綱渡りのような経験があったことで、よりお客様と同じ目線に立てたこと、またその想いは最初から分かりやすく存在するものではないからこそ、Tayoriのご活用という接点を通じて一緒に見つめ、同じ未来に向かうことができるカスタマーサクセス・サポートになるという決意が生まれました。

「まだ見ぬお客様」に向けても価値を届けられるプロに

入社当時に描いていた「お客様の力になれる自分」は、「面会でスムーズに話せること」や「お客様からのお問い合わせにお答えすることで信頼を積み重ね、頼れる存在だと思っていただくこと」といった、実はどれも表面的な状態に留まっていました。

理想と異なる現在地から目を背けていた時期も、変化の兆しを掴みかけた瞬間も、またその兆しを見失い、逆戻りだと自暴自棄になった時も、全てが今の自分の血肉になっています。
今、もう一度「自分はTayoriを通じてお客様の力になれる」と信じようとしているのは、お客様の「ご自身のお客様への想い」を想像し、それが自分ごとになった瞬間があったからです。

「カスタマーサポートツール」として始まったTayoriは、現在は多くのお客様に、カスタマーサポート以外の様々な用途でもご利用いただいています。その全ての根本に共通するのは、「目の前にいる相手に、よりよいコミュニケーションや体験を届けたい」という願いです。

Tayoriというサービスでカスタマーサクセス・サポートというキャリアをスタートしたからこそ、これまで出会えた機会とそこで学んだ「伴走の本当の意味」を糧にし、まだお会いしていない未来のお客様にとっても必ず力になれるプロフェッショナルであれるよう、引き続き取り組んでまいります。