CULTURE 31

「他責にせず〇〇を変える」パフォーマンスを安定させる極意【真輔塾・後編】

  • 山田真輔(やまだ しんすけ)(執行役員 兼 Jooto事業部長)

DATA:2023.09.08

当社では、共に働く社員が経験してきた過去の葛藤や失敗、それを乗り越え学んだことなど、その人ならではの経験をシェアする学びの場を「PR TIMES塾」として開催しています。

第7回目となる今回は、昨年PR TIMESに入社した山田真輔さんが塾長を担当。毎日ご機嫌で「感情やパフォーマンスに起伏がない」安定感のあるビジネスパーソンと評されている山田さんに、これまでのキャリアストーリーや、忙しい中でも不安定にならないためのご機嫌メソッドについてお話しいただきました。

後編では、前編から続く山田さんの5つの学びについてから、塾の内容を一部ご紹介します。

山田真輔(やまだ しんすけ)

山田真輔(やまだ しんすけ)

執行役員 兼 Jooto事業部長

滋賀県出身。2010年にマクロミルに新卒で入社。同社でセールスマネージャーとして新組織の立ち上げを行う。その後、デジタルマーケティング部門マネージャーとしてサービス開発を担当。20年に教育系ベンチャー企業の取締役COOに就任。21年2月末よりPR TIMESに入社し、タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」事業部長としてビジネスを推進。22年4月より同社の執行役員に就任。趣味は人間観察で、アニメとゲームが好き。3人の子育て中。

人からの金言は経験の蓄積から生まれたもの

次はこれまでにいただいた金言の数々をご紹介します。いろいろな場面でいろいろな言葉をかけていただいたのですが、言葉にはヒントが潜んでいて、その人の人生経験や学び、どういう考え方をする人なのかまで、たくさんの情報が詰まっています。蓄積の中から生まれた金言なので、全てが自分のアクションを変え、学ぶチャンスだなと思っています。

(いろいろな場面でいただいた金言)

現在や将来の不安に捉われず、今、内面に目を向ける

僕がご機嫌なのは、やりたい事は既にやっているという考え方であることにも関係あるかもしれません。“まだ見ぬやりたいこと”にとらわれずに、今取り組んでいること、そして自分の内面に目を向けるのが重要なのだと考えています。だって、今やっていることって、自分が選択して、やりたいと思ったことをやっているわけじゃないですか。他責にしないで自分を変えることで、毎日を楽しく、満足して過ごせるのではないかと思います。

ご機嫌でいる秘訣

ここまで僕のターニングポイントを5つの学びからご紹介してきましたが、最後に僕がいつもご機嫌でいる秘訣についてお話ししたいと思います。結構意識してるのは、僕多分、本当は人より感情が動きやすいタイプなんです。落ち込むことも多いし、嫌なこともたくさんあるけど、機嫌が悪くならないのは、「事実は何で、解釈は何か?」ということを念頭に置いて客観視する癖をつけているからなんです。

分かりやすい例で言うと、今朝雨で電車が遅れてしまっていると、間に合わないかもと思ってイライラしてしまう。電車が遅れてしまうのはファクトで、イライラしてしまうのは解釈です。では今何ができるかと考えると、先に一報入れるとか、待っている時間を読書やリフレッシュに使うことができる。このように、なるべくイライラしている自分に気づいたら、それがコントロールできる範囲なのか、そうではないのかを考えるようにしています。「今自分が生きている今日は、誰かが生きたかった今日」という言葉が好きで大事にしているのですが、自分で自分を鼓舞する訓練をしています。

2つ目としては、当たり前なのですが穏やかにいよう、朗らかにいようということを毎日思うようにしています。こういう風に生きたいなとか、自分がそういう人になりたい、なる!ということをまず決めてしまうことが大事かと。こういう風になりたいなと思ったら、もうすでにそうなった!と思って生きてみるのは、結構効果あると思います。最後にみんなにもやってもらえるように、チェックリストを作ってみました。

ふと我に振り返るときに使える「マイルール」

真輔流 ご機嫌でいられるための一問一答

(ここからは、社内スタッフから真輔さんへの一問一答をご紹介します)

Q.お話を聞いていると自分の感情をいつも客観視できているんだなと感じたのですが、自分は感情の起伏に気づくのが苦手なタイプです。がむしゃらにやっていると、その瞬間に自分の感情を大事にできず、ひとまず感情は横に置き、いておいてとにかく頑張ろう…という感じになってしまうのですが、どうしたらいいでしょうか?

山田:おっしゃる通りで、自分だけで気づくのって結構難しいかもしれないです。感情は、言葉や思考についてくると思っていて、誰かと対話をしているときに、怒ったような言動で自分の感情に気づいたりすることもあります。なんとなく冷たい態度や言い方をしてしまったりすると、相手のリアクションも変わるので、それで気づいてから軌道修正したり。なので最初は、発話を通して気づいていけるといいかもしれないですね。

Q.真輔さんへのイメージとして、感情面とロジカルさのバランス感覚がすごいなと思っていて、自分がどう思っているかと言うのをすごく理解してらっしゃるし、それに対してどう対処するべきなのかと言う部分を理解されている。そういうスキルって、どうやって鍛えたらいいのでしょう?

山田:そうですね。多分モヤモヤをずっと自分で抱えていてもしょうがないので、早めにアウトプット出して、こういうふうに思いますと伝えて、クイックアンドダーティーみたいな仕事の仕方をした方がいいんだと思います。時間をかければかけるほどその案件に愛着が湧いてきてしまうし、なんでうまくいかないんだろう…と思い始めちゃったりするので、そうなる前にどんどん前に進めようと心がけていますね。自分が進めてきたことへのプライドとか執着ではなくて、いろいろな人に意見をもらって、成功させないといけないという目的意識を持つことが大事。自分も否定されたりするのはすごく嫌なのですが、案件はうまくいってほしい。だからその事象は必要なことで、嫌な感情は頑張って乗り越えるしかないかな。自分もよく自問自答しているんですけどね。

Q.私は今社会人2年目なのですが、真輔さんの2年目に思い描いていた将来、どんな人になっていたいかという目標と、今のキャップがあるかお伺いしたいです。

山田:2年目だとちょうど僕も、どの時点でどんな人になっていたいか?ということを考えていた時期でした。みなさん「人生の輪」ってご存知ですか? 家族や交友関係、お金など7つぐらいに分けて自分の状態を可視化して、自分がその中でどれくらい満足できているかを測るテストみたいなものなのですが、胡散臭いなと思いながらも(笑)、人に教えてもらってやってみたんです。結果、だいぶ満足度が高かったんですよね。毎日幸せに生きられたらな、それを続けていきたいな、と思っていたので、実は今ともあまりギャップはないです。でも可視化するとすっきりしてそれ以上何も思わなくなったので、一度やられてみてもいいかもしれないですね。作家のデール・カーネギーも言っているのですが、コントロールできないことを可視化できると、コントロールできることに焦点が合ったりするので、自分がどういう風になりたいとか、書き出したりして整理してみるといいと思います。

執筆:倉本亜里沙、構成:田代くるみ(Qurumu)