CULTURE 51

一人ひとりが起こした変化で掴んだ目標達成|Jooto事業部の最優秀チーム賞受賞の裏側

  • 上角健人(うえかど けんと)(Jooto事業部 営業チーム)
  • 華輪匠眞(はなわ たくま)(Jooto事業部 営業チーム)

DATA:2024.12.26

迷わず突き進んでいるように見える人ほど、周囲からは見えない葛藤と戦い、一歩一歩前進しています。『#PR TIMESなひとたち』は、「PR TIMESらしさってなんだろう?」について、社員の挑戦や努力の裏側、周囲からは見えづらい地道な一面に迫り、わたしたちの日常をお届けしていくコーナーです。
今回は、「2024年度上期社員総会」で、業務貢献度が最も高く、企業価値の向上に寄与したチームに贈られる最高賞「MVT賞」を受賞したJooto事業部から、華輪さんと上角さんのおふたりにインタビュー。
Jooto事業部は上期、事業部として目標を達成。その成果の裏側にあるのは、お客様への提案スタイルの意識変革でした。本稿ではJooto事業部のチームとしての歩みに迫ります。

上角健人(うえかど けんと)

上角健人(うえかど けんと)

Jooto事業部 営業チーム

大学卒業後、マーケティング・リサーチ事業を展開する株式会社マクロミルに新卒入社。営業マネージャーとして主に食品・飲料業界の顧客に対する営業活動とマネジメント業務に従事。2022年に株式会社PR TIMESに入社し、タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」の法人営業を担当。

華輪匠眞(はなわ たくま)

華輪匠眞(はなわ たくま)

Jooto事業部 営業チーム

2022年に新卒でPR TIMESに入社。Jooto事業部の営業チームに配属後、200社以上のお客様への活用提案や、導入後のお客様への継続的な活用支援を行う。その他、展示会への出展やCRMツールを活用したインサイドセールス業務フロー構築なども担当。

MVT受賞への驚き。うれしさと同時に感じた複雑な思い

この度は受賞おめでとうございます!受賞時の想いをお聞かせください。

上角:まず驚きました。受賞の事実を聞いたのは、営業チームの定例会の終わりがけのタイミングで、事業部長の山田真輔さんから「そういえば、MVT受賞したよ」とさらっと伝えられました。個人的には、上期のJootoはMVTを受賞するレベルに達しているとは思っていなかったので、正直手放しには喜べなかったです。もちろんうれしさはあるけれど、まだまだやるべきことが山積みだしと。きっと他のメンバーも同じような気持ちだったんじゃないかなと思います。

華輪:私も上角さんと同じく驚きの感覚が大きかったです。今は上手くいっていないところに皆で取り組んでいる真っ只中で、同じく“まだまだ”という感覚でした。

今回評価されたポイントの1つは、事業部として野心的な目標を達成したことです。この成果について、直面した壁や工夫してきた点について振り返っていただきたいです。

上角:営業で何を重視するのか、そのポイントが変わっていったのが大きな転機になったと思います。これまでは提案時に一定のパターンがあり、それに沿って進めるのが基本だったんです。

華輪:今振り返ると、機械的な感じだったのかなと。いわゆる機能説明に終始していて、その目的はJootoを使ってもらうこと。まずはご利用を開始いただくことが重要で、使い始めた後に、お客様の仕事がどのように変化していくのかにはなかなか踏み込めていませんでした。
ただその当時も何か大きな失敗エピソードがあるわけではなくて。失注したときも、その理由がすべてわかるわけではありませんから。ただ、「機能説明しかできていなかったから」失注になっていたケースもあったかもしれません。今ならもっとお客様のためにもっと何かできたかもな…と思うことはあります。

上角:正直営業でいながら、ずっともやもやしていましたね。お客様が本当は何に困っているのか、なぜ使ってくださっているのか、そのあたりの解像度が粗かったと思います。

Jootoの機能を売るのではなく、お客様の困りごとの解決に尽力する

営業の形が変わっていったのは、何かきっかけがあったのですか?

華輪:きっかけはないですね。強いて挙げるとすれば、プランの変更かな。1ユーザーあたり約500円だったものが、1人1000円とか。導入支援で月20万円、30万円といったサービスに変わり、それに伴ってサービスの提供価値も変わってきたんです。そうなると、お客様が何に困っているのかを聞き、それに対して提供できる価値をご理解いただけるよう説明しないと使ってはいただけません。部内の方針の変更で、これまでの力不足を否が応でも突きつけられていきました。お客様の解像度を高めて、この壁を突破するという意味では、部内の共通言語ミーティングが役立ったのかなと思います。

上角:そうですね。共通言語ミーティングとは、Jootoのお客様は誰なのか。お客様が成功している状態とは何なのか。失注や解約時にどこができていなかったからなのか等、お互いに話をするミーティングなんです。「顧客視点がすべての起点であるべき」を共通言語にしようと。

華輪:ミーティングがあることで、考える時間を作れるんですよね。考えるだけであれば1人でもできますが、みんなで話すことで視点を交換できるのも大きい。

機能を説明するのではなく、お客様の課題を聞くという形に変わっていったのですね。お客様との具体的な取り組みはありますか?

上角:JootoのAPI連携によるカスタム機能についてご紹介したことで、お客様との会話が深まった経験があります。そのときはカレンダーの連携だったのですが、普段どのように使っているのかだけではなく、どう連携しているべきなのか、今はどのように情報を入れているのかと、仕事の風景が思い描けるレベルでコミュニケーションが取れるようになった経験だったなと。

華輪:私たちの目線が変わったからなのかどうかは定かではありませんが、営業のやり方を変えていったタイミングで、お客様が「実はこういうところに困っていて」と話してくださることが増えていったように思います。「営業されている感じがしないところが良かった」というご感想をいただいたこともありますし。そうしたお声も受け、自分たちの新しいやり方に手応えを持つことができたところはありますね。

これらの方向性はチーム全体で話し合われたのですか?

華輪:いえ、していないですね。僕たちは一人ひとりが変わろうとすることがチームの変化になると思っているんです。手をつないで皆で変わろうじゃなく、個々の変化が組織にしみだしていき、それが他のメンバーの変化にもつながっていくというイメージです。「こういうやり方をしてみよう」と思った個人の変化が、会話の中で他のメンバーに広がり、じんわりとチーム全体としても変わっていったのだろうと思っています。

上角:華輪さんの話に同意ですね。一斉に号令がかけられたわけではなく、それぞれがもがいていく中で、徐々に光が見えて変わっていった感じだと思います。うちは日頃の何気ないコミュニケーションも多い事業部なんです。夕方や夜になると皆オフィスに戻ってきて、立ち話で井戸端会議をするのが恒例。「担当しているお客様がこういうことを言ってくれた」とかいう話がカジュアルにできているので、自分も取り入れてみようといった具合に、良い面が循環している部分があると思います。

何かひとつ、具体的なお客様の導入エピソードはありますか?

華輪:そうですね。例えば外国人のスタッフが働く製造現場では、製造ラインがどこまで進んでいるのかわからない、把握のために社長自らが確認しなければならない、納期が遅れないようにしたいといったように、現場課題が明確でした。また、外国人の方とは言語の壁があるので、この確認作業が日本人相手以上に疲弊するんですよね。スタッフの方たちも、慣れないながら日報をがんばって書かれていて、疲弊してしまっている状態でした。

Jootoであれば、仕事の進捗状況に応じてタスクを動かせばいいので、ノンバーバルで誰もが現状を確認できます。言語の壁を感じることなくコミュニケーションを取ることができるんです。誰が見ても「ちゃんと次のラインに進んでいるな」とわかりますし、自分のやった仕事が可視化されることは仕事の楽しさにもつながります。進捗確認による心理的な負担がなくなったことで、職場全体が良い雰囲気になったんです。

これはJootoのカスタマーリレーションズチームが先方との関係性を中長期的に築いてきてくれたことで実現できた好事例です。実際に工場を見に行ったり、皆さんと食事をしたりと、深くご一緒させていただいています。

上角:従来型のJootoの機能説明の営業だけでは「外国人スタッフへの進捗確認に困っている」という話は出てこなかったでしょうね。過去のやり方のままではJootoが選ばれることはなかったと思います。

華輪:単純な管理ツールだと認識されていれば、このような相談はなかなかいただけないと思います。困りごとを聞き、上手く働ける環境を作る解決策としてJootoの使い方をご提案するのが今のスタイルです。まだまだ伸びしろはありますが、だんだんと良い形になってきていると思います。

上角:そうですね。「このツールを使ってください」ではなく、「一緒に環境を良くしていきましょう」と言えるようになってきました。Jootoをご利用いただく中で、お客様の労働環境が変わっていく様を目の当たりにして、メンバーも勇気づけられているのではないかと思います。

例えば、どのような変化がありますか?

上角:ITツールを一切使っていない製造業のお客様が、Jootoの導入をきっかけに勤怠ツールを入れることを決め、それをJootoとつなげて効率化できないかとおっしゃられたケースがあります。また、紙をデジタル化できないかと相談されるなど、お客様自身が行動して環境を改善していこうとしているケースもお見掛けします。「まだまだお役に立てることがいっぱいある」と僕自身勇気と自信をいただいていますし、「仕事の中枢になっています」や「社内のインフラになっています」といううれしいお言葉もいただいていて、本当に勇気づけられますね。

華輪:MVTでJootoが評価されたポイントの1つは業績成果です。ただ業績はあくまで結果でしかなくて。それよりも“困っている方がいる、力になれるはずだからやらなきゃ”という想いをもって、チームとして動いてこれたということも大きいのではないかと思います。

上角:それでも僕たちが「まだまだだな」と感じているのは、達成できたと思える数字ではあるものの、内訳が理想的ではないからなんです。自分の持ち場に対する責任をまだまだ果たせていないという想いを一人ひとりが持っているので、チームとしては評価されても、個々ではまだまだなんです。

うちの部署では“自分の持ち場”という単語がよく出てきます。会社として「One’s commitment, Public first」というValueがあることも関係しています。責任を持って自分の持ち場を成功させるために行動する。だけど、完全に個人プレイには走らない。井戸端会議はしょっちゅう行う。「あの人、がんばってるよね」と努力している人を見られるのも、勇気をもらえるところだと思います。

華輪:営業は実質4人くらいなので、一人ひとりが担う割合はとても大きくやりがいがあります。Valueの話は、確かに私たちのあり方につながっていると思います。チームとして達成できても、自分の持ち場で達成できてない事実があると、めちゃくちゃ悔しい。

お客様同士の輪が広がり、大きな道へ。Jootoで社会の生産性をあげていく

道半ばと思われている様子がひしひしと伝わってきました。最後に、今後について伺いたいです。

上角:Jootoを使ってお客様の働く環境が良くなる好事例をもっと増やしたいです。事業部長の山田さんも言っている「日本の企業や社会の生産性を上げていく」は、決して夢物語ではないでしょう。その先が少し見えている、これが進むべき道なのではないかと思っています。

華輪:本当にその通りだと思います。同じように困っている会社はたくさんあり、それをお客様の言葉で語ってもらったり、お客様同士が集まるユーザー会で共有してもらったりすることで、より良い輪が広がると思っています。一つひとつの取り組みが広がっていくといいなと思っています。ユーザー会は、もはや我々がいなくてもいいくらい盛り上がっていて、その広がりに勇気づけられることが多いです。輪が広がることで、進む道も広がっているなと感じています。

執筆=卯岡若菜、構成=牧嵩洋