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「あなたの言葉、独り言にはもったいないかも。」PR TIMES協賛企業賞のコピーに込められた思いとは

  • 山田 凱登(会社員)
  • 村田 悠太(株式会社PR TIMES マーケティング本部 営業戦略第1ユニット マネージャー)

DATA:2019.03.26

去る3月7日、虎ノ門ヒルズで第56回宣伝会議賞の授賞式が行われました。宣伝会議賞とは、月刊「宣伝会議」が主催し、広告表現のアイデアとしてキャッチフレーズまたはCM企画を募る公募型の広告賞です。

PR TIMESは同賞に協賛し、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」とクラウド型プロジェクト管理ツール「Jooto」で公募に参加。PR TIMESには6,762件、Jootoには8,755件と、多くの応募が集まりました。

今回は、この取り組みを担当した株式会社PR TIMESマーケティング本部の村田悠太(むらた ゆうた)さんにPR TIMES賞について振り返ってもらうと同時に、最終選考を突破し、見事受賞された会社員の山田 凱登(やまだ がいと)さんに、同氏の作品である「あなたの言葉、独り言にはもったいないかも。」のコピーに込めた思いや、制作意図について伺いました。

プレスリリースが「個」の情熱を届け、誰かの心を揺さぶるものに

村田さんは今回この取り組みを担当されたそうですが、PR TIMES賞の課題は「個人がプレスリリースを配信したくなるアイデア」でした。このお題に決めた理由を聞かせてください。

村田:PR TIMESでは企業だけではなく、個人の方にもプレスリリースが身近で、1つの情報発信方法であることを知ってほしいと考えています。しかし、プレスリリース自体を知らない方や、個人SNSで発信することと何が違うのかと思っている方はまだまだ多いと感じています。

「個人発のプレスリリースだから実現できること」をイメージしてもらうには、何が必要なのか。この協賛の機会に、少しでも「個人発のプレスリリース」に興味を持っていただける方が増えればと思い、お題のクリエイティブにもこだわりました。


「個人発のプレスリリース」について、村田さんはどのように考えているのでしょうか?

村田:プレスリリースは従来「報道向け資料」でしたが、徐々にその範囲を超えるコンテンツとして、一般生活者とのコミュニケーションに有効な手段になりつつあります。そして、それを加速させるトリガーの一つが、「個人発のプレスリリース」の存在だと考えています。

PR TIMES賞を受賞された山田さんの作品は、プレスリリースの在り方を広げてくれるコピーだったと。

村田:今回受賞された山田さんには、そんな個人発のプレスリリースが秘めている可能性を拓いてくださるような、素晴らしいコピーを作っていただいたと思っています。

個の時代にプレスリリースが必要な理由。「プレスリリースって何だろう?」の疑問から始まった制作の裏側

山田さんは今回PR TIMES賞を受賞されたそうですね。改めて、応募されたきっかけを聞かせてください。

山田:プレスリリースってなんだろう? という疑問を持ったことがきっかけですね。知らないものだったからこそ、このサービスを私が使えたらどうなるんだろうという興味を持ち、そこから自分なりに調べ始めたのが始まりです。

今回のコピーの制作意図を教えていただけますか。

山田:コピーを読んだ方が、「もしかしたら自分の情報にも価値があるかもしれない」そう思ってくれることを目標としました。これからの時代、個人の経験が社会の役に立つことは多々あると思います。それにも関わらず、その情報を見てもらえる場がない。そんな状況にぶつかったときに、問題を解決できるサービスであることが伝わるようにしました。


「独り言」という言葉には、どのような想いが込められているんでしょうか?

山田:SNSやブログでの情報発信が一般的なものとなりましたよね。個の発信力がますます高まってきたこの時代に、なぜプレスリリースが必要なのか。なぜ必要だと言えるのか。その部分を考えました。

SNSやブログでの発信は身内の範囲に留まりやすく、継続的な発信を必要とする、ある意味で受動的なサービスです。一方でプレスリリースは、情報の質が高ければ“売り込む”ことができる能動的なサービスだな、と。その違いをしっかり打ち出したいと考えた結果、SNSやブログは結局「独り言」になりがちだと気付きました。

プレスリリースの可能性を深堀していったんですね。山田さんがコピーライティングで最も大事にしていることは何ですか。

山田:一番は、下調べをすることでしょうか。どんな会社で、どういう商品を提供しているのか。その商品は誰に必要とされていて、商品を使った人にどんな利益があるのか。コピーを書く時間よりも、サービスについて調べる時間のほうが長いんです。

そういった意味では、プレスリリースやPRメッセージを考える流れと共通する部分が多いのかもしれないですね。最後に、キャッチコピーを考える楽しさ・面白さを教えてください。

山田:企業の言いたいことを、どのような表現にすれば伝わるか。シンプルに、この部分を考えるのが楽しいです。企業が言いたいことと、消費者が求めていることを繋ぎ合わせるとこういうことだよね、という落としどころを探す作業は一筋縄ではいきませんが、今回も楽しく取り組んだ部分です。

山田さん、ありがとうございました!

個人が主体となる様々な経験は、今後加速するであろう「個の時代」において、ニュースの主役となる可能性を秘めています。

PR TIMESの村田さんは最後に、「人が本当に頑張っている姿は、誰かの心を揺さぶり、また励ます力のあるものです。それは個人の情熱から生まれます。プレスリリースの可能性を信じて、僕たち自身も行動を続けていきます。」と言います。

「素敵な独り言」がプレスリリースとして発信され、広がっていく社会もまた楽しみです。