PR TIMESのカルチャー
CULTURE 18
DATA:2021.10.29
迷わず突き進んでいるように見える人ほど、実は見えない葛藤が多いもの。『#PR TIMESなひとたち』は、PR TIMESらしさってなんだろう? について、社員の挑戦や、努力の裏側、周囲からは見えづらい地道な一面に迫り、わたしたちの日常をお届けしていくコーナーです。
今回は、メディア事業部長代行をつとめ、「isuta」の編集長の役割も担う鳥居愛さんにインタビュー。鳥居さんは、2021年4月に開催された「2020年度通期社員総会」で業務実績と事業への貢献度が最も高かったメンバーに贈られる「MVP(最優秀個人賞)」を獲得しました。
過去にもMVPを受賞されたことがある鳥居さん。今回の受賞は、いままで感じた嬉しさとは異なる心境になったのだそう。改めて1年を振り返り感じたことを伺いました。
鳥居 愛
メディア事業部 事業部長代行 兼 エディターチームマネージャー
高校卒業後、アメリカ・カリフォルニア州の大学に進学し、ロサンゼルスにある通信社に就職。ライター / フォトグラファーとして映画やドラマ、アワード関連の取材を経験したのち、日本に帰国し、株式会社PR TIMESのメディア事業子会社に入社。ニュースサイト「IRORIO」の立ち上げに参画し、2016年まで編集 / ライターを担当。2016年7月より「isuta」編集部に所属。現在はPR TIMESメディア事業部に所属し、運営する7つのメディアのディレクションと「isuta」の編集長を務める。
今回、「2020年度通期社員総会」でMVPを獲得したのは、メディア事業部 事業部長代行の鳥居愛(とりい・めぐみ)さん。普段はメディア事業部で運営する全メディアのディレクションを行いつつ、エディターチームのメンバーのマネージメント、そしてwebメディア「isuta」の編集長をつとめています。
MVPの獲得おめでとうございます。鳥居さんは過去に複数回ノミネートされていて、受賞は2回目だそうですね。1回目と今回で受賞時に気持ちの違いはありましたか?
鳥居:そうですね。前回は2018年の上期MVPをいただきました。そのときは、「isuta」の業績を評価していただいたという印象で、シンプルにとても嬉しかったのを覚えています。
今回ももちろん、必ずMVPを取りたいという気持ちでピッチにのぞみました。2020年度はPR EDGEのプロジェクトやisutaのコンセプトリニューアルなど、もちろん周囲の方々にサポートしていただきながらですが、自分自身が起点になって本当に様々なことに取り組んだという実感があったんです。
なので、前回MVPを取ったときよりも心が揺さぶられるかと思ったら、そうでもありませんでした。
それはなぜだと考えていますか?
鳥居:熟考した結果、今回は勝手に自分だけが頑張ったような気持ちになっていたから、素直に喜べなかったのかもしれないという結論に至りました。私は個人よりチームみんなで頑張って、一緒に喜びを分かち合う方が嬉しいみたいです。
チームが原動力になる理由はなんでしょうか。
鳥居:ありきたりな答えになってしまいますけど、人と仕事をするのが楽しいからじゃないですかね。
1人より2人の方が2倍楽しいって言うじゃないですか。私の場合はそれがしっくりくる感じがするんです。1人だと私は、楽しくない。満足もできない(笑)
壇上で「この会社にいることで自分を好きになれる」と話していたのが印象的でした。どんな背景があってそう思ったのでしょうか。
鳥居:私は、PR TIMESという会社が岐路に立ったときに選ぶ道や下す決断がすごく好きだなと思っているんです。
個の利益ではなく、社会のために何ができるかを第一に考えて決断・行動できるところですね。
組織に所属するひとりとして何かを決めなきゃならないときに、自分も自然と困っている人に手を差し伸べるような選択をしたいし、PR TIMESにいるとそれが当たり前だと思える自分でいられるんです。
会社の選択が好きだと思えた瞬間のエピソードなどあればお伺いしたいです。
鳥居:PR EDGEをリリースする直前に、当初メイン機能として進めていたものが権利の関係でグレーかもしれないということに気づいたんです。プロジェクトに関わってくださっていた人たちはみんな、その機能を実装するために数ヶ月間ずっと力を尽くしてきたわけですし、自分たちでは画期的な機能だと考えていたことからどうにかリリースする方法はないか模索しました。でも、経営管理本部の神谷さんや三島さんに相談したら、どんなに白に近いグレーでも、誰かを傷付けたり、誰かに嫌な思いをさせてしまう可能性が少しでもあることを実行するのはPR TIMESらしくないよねというような反応が返ってきたんです。
そういう発言が自然とできる人が集まっているのは、すてきな環境だなと思いましたし、その言葉によって私も、メイン機能をお蔵入りさせる決断をする勇気が出ました。
2020年は例年に比べて取り組むプロジェクトが多かった1年だったとお伺いしました。
鳥居:昨年の前半はチームの再編成が一番ボリュームが大きくて、4〜6月は新しいメンバーとの意識のすり合わせをメインでやっていました。ただそれと並行して、4月にはU-NOTEのリニューアル、夏からはPR EDGEのリリース準備を行いました。
その途中でisutaの事業をどうするかという話がありましたが、一旦PR EDGEのプロジェクトを優先して、リリース後にisutaのコンセプトリニューアルに着手しました。
さまざまなことに取り組むなかで、一番意識していたことはなんでしょう?
鳥居:新しいメンバーが入ってきてくれたので、私が一番頑張らなきゃという気持ちはすごく強くありました。
今までは、自分には思いつかないことを周りのメンバーがどんどんやっている姿を見て刺激をもらっている状態だったのが、今度は私が行動を起こすことが必要になったんです。
できることをとにかくやっていく、自分でまず手と頭を動かすことを強く意識していました。
改めて振り返ってみて、大変だった点はどんな点でしょうか?
鳥居:知識不足、能力不足は痛感しましたね。経験があること、なんとなく想像がつくことには全力を尽くせても、まったく未知の分野や自分が不得意な分野に関しては手も足も出せない。よくわからないから気持ちものらないし、周りを巻き込むこともできない。
ちなみにこれは、2020年の夏頃からずっと企画を進めていたのに結局頓挫してしまったisutaのイベント開催の話です。気持ちがのらないなんて理由で企画を潰すなんて、とんでもないことなんですけど…。
今後の目標はなんですか?
鳥居:これからの時代のメディアのビジネスモデルを模索し、確立することが目標です。圧倒的にインプットもアウトプットも足りていない状況のなかで、未経験のことに挑戦するのは成長のチャンスだと思っています。
チャレンジしてみたいと思った理由はなんでしょうか。
鳥居:コンテンツ制作を信頼できるメンバーに任せられると確信したときに、私たちが自信をもって運営しているこのメディアを、事業として会社や社会に貢献できるようなモノにしたいと心から思えたからです。
誰もが簡単に情報を得られるようになった今の世の中で、メディアがどんな人たちの役に立つのか、どんな社会的意義を見出していくのか私も真剣に考えていきたいし、絶対に変化を起こす側にいたいんです。傍観する側ではなくて。
これまで色々と経験してきたうえで、新たな挑戦ができるしやりたいと思えるってすごいことだと思います。
鳥居:メディア事業部のメンバーたちと話していると、考えていることや実現したい未来が同じだと感じることが増えていて、みんなと一緒にもっと見たこともないような場所を目指したいなって自然に思えました。
相変わらずスキルは足りてないんですけど、気持ちだけは負けないつもりなので、今の自分ではできそうに思えないからこそ挑戦してみたいですね。
鳥居さんとは総会前・総会後インタビューと対話を重ねてきましたが、コミットすると決めてから単に想いや言葉で終わらせずに行動に移す、その力強さを感じました。
鳥居さん、ありがとうございました!
執筆:佐藤 杏樹 撮影:近澤 幸司