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「1日に4回も同じ質問をされた。」 “わかる、それ!”の共感から生まれたJooto協賛企業賞のキャッチコピーとは

  • 原田 奈美(フリーライター)
  • 原悠介(Jooto事業本部 本部長)

DATA:2019.04.09

PR TIMESでは、広告表現のアイデアとしてキャッチフレーズやCM企画を公募する「宣伝会議賞」に協賛し、去る2019年3月7日に開催された第56回宣伝会議賞の授賞式に参加しました。

PR TIMESの協賛企業賞について紹介した前回に引き続き、今回はプロジェクト管理ツール「Jooto(ジョートー)」の協賛企業賞を受賞された原田 奈美(はらだ なみ)さんに、同氏の作品である「1日に4回も同じ質問をされた。」のコピーについて、制作意図などを改めて伺いました。また同時に、Jootoの事業部長である原悠介(はら ゆうすけ)さんに、今回の取り組みの意図や目的について振り返ってもらっています。

Jootoが描くのはプロジェクトサクセスの世界。価値を提供できるビジネスシーンを広げていきたい

まずは今回、Jooto賞を企画された原さん。「毎日なんだか忙しい人がJootoを使いたくなるアイデア」という課題にされた理由を教えてください。

原:Jootoは「今すぐ、 そのプロジェクトを成功に導こう」をコンセプトにしています。世の中のプロジェクト管理者やメンバーが、Jootoによってプロジェクトサクセスを実現するために何が必要かを日々考え、運営しています。

プロジェクト管理者は基本的に多忙で、タスク過多の状態であることが多いです。jooto賞では幅広いビジネスシーンを想起していただけるよう、「なんだか忙しい」という親しみやすいキーワードにしました。広告表現を考えるクリエイターの皆さんもまさに忙しい方が多いと思うので、「ん?」と目に留まるようなクリエイティブを意識しました。


Jooto賞を受賞された原田さんの作品は、そんなJootoの利用シーンを広げてくれるようなアイデアだったということでしょうか。

原:そうですね。プロジェクトは原則一人で進行するものではないので、アイデアの選定では、チームで仕事をするjootoユーザーに共感してもらえるコピーである点を重視しました。情報の非対称性から起こるストレスに直接訴えかけられて、且つキャッチーである。原田さんのコピーはその2点を満たしていると感じました。

多くの人がビジネスシーンで陥りやすい課題とは?Jootoの利便性を伝える制作プロセス

原田さん、Jooto賞の受賞おめでとうございます。改めて、応募のきっかけを教えていただけますか。

原田:Jootoの課題に含まれているように、まさに私自身も「なんだか忙しい人」であったのが応募の理由です。Jootoを活用して、ともに働く人、ともに生活する人との情報共有ができれば、毎日がもっとスムーズに、豊かになるのではと思い、多くの人に広めるためのアイデアを考えました。

今回のコピーに込められた思いや意図を教えてください。

原田:Jootoで解決できることってなんだろう? と考えた際、口頭やメモのような、これまでの情報共有のやり方にはそもそも限界があるのではないかと思いました。

多くの人が知らず知らずのうちに陥っているその問題点と、そこから生じるストレスを想像してもらえるようにすることで、Jootoというアプリの利便性を伝えられるのでは、と。

なるほど。その発想に至るために、ヒントとなったことはありますか?

原田:Jootoのお題を見たときに、複数の吹き出しのデザインと「なんだか忙しい」というフレーズから、まず「わかる、それ!」と共感しました。

頭の中に「やることリスト」が溢れ、まさに生産性が低下している状態。そんな中、こんなに便利なツールがあるのなら、もっと早く使っておけばよかったと思う人はたくさんいると思います。それを一番ストレートに伝えられるコピーを考え、「何度も同じ質問をされる」シーンを表現しました。


質問をする側ではなく、質問をされる側に新しい気付きを与えるコピーであることがユニークですよね。原田さんが、コピーライティングで最も大事にしていることは何でしょうか?

原田:多くの人が抱えている言葉にできない“もやもや”を、少ない文字で表現し、それによって人の心を動かすことができるところにコピーの意義を感じています。

なので私の場合は、さまざまな感情や悩みにスポットライトを当て、自分の感情を理解するというプロセスを大事にしています。

もともと心理学を研究していて、“心”に興味がありました。音楽、映像、文学など、人の心を動かすものがたくさんある中で、コピーはほんの数秒でも人の共感や感動を生むことができます。その技術こそ、コピーライターの腕の見せどころだと思っています。

では最後に、キャッチコピーを考える楽しさや面白さは、どんな瞬間にあると考えていますか?

原田:さんざん考えた挙句、ぱっと短い言葉のコピーが思い浮かんだ瞬間ですね。そして、自分自身が描いた通りに共感してもらえたときが最高の喜びです。その喜びに出会うために、これからも経験するすべてのことを表現につなげていきたいです。

ありがとうございました!

最後にJootoの原さんは、この作品を通して見えたプロダクトのビジョンについてこう付け加えました。「世の中の様々なプロジェクトが成功し、多くのチームが充実感・達成感を感じられるようになれば、個々の生活にもプラスの影響を及ぼすことができる。Jootoは、そんな存在になっていきたいと考えています。」

Jootoによって世の中の仕事がもっと円滑になる、そのような未来に期待したいと思います。