CULTURE 69

「相談できない私」が「相談される側」になって気づいた、新しい視点と1on1の意義

  • 金子 ミチル(PR TIMES事業ユニット 第一営業部)

DATA:2025.07.01

はじめまして。23新卒で社会人3年目になりました金子ミチルです。新卒入社後にはPR TIMESで発信されるプレスリリースがもっと素敵な情報であふれるように営業活動を行っています。
自分に自信が持てない「だれ」かに、相手の立場に立ってみることで自分の考え方が変わった体験を届けられればいいなと思っています。


だれブロ ーまだ、話していないことー
私が「だれか」お伝えします。働く誰か、働こうとしている誰かに役立ってほしい。
そんな想いでPR TIMESのメンバーが紡ぐブログです。
PR TIMESで働く「私」の仕事とそのほかいろいろ。
うれしいとか、やる気がでるとか、やめようかなぁとか。
だれかの、働く今日の気持ちにつながりますように。

金子 ミチル

金子 ミチル

PR TIMES事業ユニット 第一営業部

上智大学新聞学科を経て、2023年新卒としてPR TIMESに入社。
初期研修終了後から営業部に所属し、現在もプレスリリース配信サービス「PR TIMES」の活用支援を行う。
社内プロジェクトでは、非営利団体サポートプロジェクト・社員総会・プレスリリースエバンジェリストなどを経験。
非営利団体サポートプロジェクトではPR TIMES社員が非営利団体で広報実務を経験する「NPO広報研修プロジェクト」の立ち上げを実施。

形式的にこなす1on1から、自分のできないを伝える1on1へ

PR TIMESの営業部では、トレーナートレーニー制度があり、トレーニー(相談する側)の営業活動の事前相談や振り返りや部内プロジェクトの相談を、1on1の形でトレーナー(相談される側)と週2回の頻度で続けています。

週2回の1on1は思っていたよりも大変です。アジェンダは決まっているものの、その時間をよくするための準備にも内省が必要で、ずっと「相談を形式的につくる作業」を黙々としていました。
内心では、これは相談すべきことなのか?こんなこと相談しても時間がもったいないだけでは?とか、いやそもそも進んでいなさすぎて相談したら失礼かも、と、自分の感覚で捉えているところもありました。

当時の相談は、自分が本当に悩んでいるところよりも、もっと表層やテクニックの悩みばかりをぶつけ、営業の能力を上げるため、お客様に向き合うための質問や相談が出来ていなかったです。

表層部分にしか触れていないので、「なんでだと思いますか?」と自分の内省を促していただく時間になってしまったり、一方的な報告をしたりする時間になっていました。

ずっと相談する側の私が、社員のトレーナーに

2024年の10月末頃、第二営業部の部門長である中井さんから「少し話せますか!」というタイトルの予定が急遽入り、そのミーティングの中で、第一営業部の私が第二営業部の社員のトレーナーをすることが決まりました。これまでずっと相談する側の私が、まさかのトレーナーを務める側になりました。

当時の私の思いを整理すると下記のような状況でした。

  • 営業活動が得意ではなく、トレーニーとの部署も違う
  • 私自身、まだ思うように相談が上手くできていない
  • 周りからの見られ方を気にして、トレーナーなら上手いアドバイスをしないといけないと考える

加えて言語化するにも時間がかかるタイプだと感じているので、私にはトレーナーは務まらないと思いました。
中井さんとのミーティングの中ではちょっと反発して、依頼を断るように「出来ないです」と発言してみたりもしました。
ただ、改めて不安な理由を落ち着いて考えてみたときに、トレーナーは、トレーニーの人生を預かっているのと同じくらい大事な存在だ、ということに気づきました。

葛藤や不安はありましたが、自分ができることの範囲を広げるチャレンジをしてみたかったことに加え、トレーナーとして名前を挙げていただいたことは純粋に嬉しく感じ、まずは挑戦をしてみることにしました。

トレーナーチャレンジ8日目、緊急エスカレーション

11月の中旬、私のトレーナー生活が始まりました。

最初は、目標のすり合わせ・現状の把握から開始。私のトレーニーは内省を大事にしていて、開示もしてくださるタイプで、これからを一緒に走れることが不安ながらもわくわくしていました。

そんな矢先、なんと3回目ほどの1on1で、明らかに表情の暗いトレーニーが、真っすぐに悩みを打ち明けてくれました。悩みの理由もたくさんありましたが、まとめると「自分の挙げた成果が認められないこと」が悩みの根本にありました。そういえば、1on1だけでなく、普段の業務でも少しだけ抱えた顔をしていたことも覚えています。

第二営業部内では、もちろん私のトレーニー以外にも多くの人が奮闘しています。トレーニーだけを優遇できるわけでもなく、ただ肯定すればいいわけでもない。ましてやお客様に真摯に向き合い、ひたむきに行動を重ねているトレーニーを否定することも絶対にできませんでした。
いただいた相談に対して、どうしたらいいかわからず、その1on1は頭が真っ白になりながら、その時間をやりきったことだけ記憶に残っています。

1on1終了後、何もできなかった不甲斐なさの解決策を探すため、第二営業部の部長の中井さんを、必死に探しました。ただ別の予定があり、いらっしゃったので、マネージャーの高山さんに緊急エスカレーションとしてミーティングのお時間をいただき、思わず泣きながら状況説明、報告をしました。

当時、高山さんからは成果の見直しを改める必要がありそう、とお伝えいただきました。
後日、私の上長である小暮さんにも相談して、以下のようなフィードバックをいただきました。

  • 自分の経験のシェアでどう越えていったかを率直に伝えること、頑張っていても報われないときもある
  • PR TIMESでは四半期ごとに見直しのタイミングがある
  • 評価についてはメンバー自身でエスカレーションをして相談をすること

多くはPR TIMESにあるルールの通りで、焦りからルールを徹底できていなかった自分に気づきました。高山さんは、当惑している私の様子を見て、あたたかい言葉をかけていただいたのだと感じ、申し訳ない気持ちがありながらもとても感謝しています。

トレーナー体験から教えてもらったこと

中井さんや高山さん、小暮さんを含む皆さんのおかげで、トレーニーは新たな挑戦へ進むことができました。いまでは自身で複数の部内プロジェクトを引っ張っており、今後の挑戦も楽しみです。

振り返ると、トレーニーの悩みは自分の悩みになっていて、さらには自分の悩みよりも深い悩みになっていることに気づきました。自分自身と向き合うより、もっと難しいことだと感じています。

きっと私のトレーナーの小暮さんは、もっともっと長い期間、あたたかい気持ちで向き合ってくれているはず。それなのに、自分はその想いに返せているだろうか?改めてその環境に感謝をすることができ、もっと話して、相談して、報告して、すり合わせていいんだと少し認めることができるようになりました。

誰かを信じて託しつつ、もし間違えた道を進んでいたら方向性を教える、その塩梅はすごく難しいと気づきました。ただ少しずつでも実践はできるよう、何事もまずは聞いて、なんでそう思ったのか枕詞の細部にも注意を払って話を聞くようにしています。そのおかげで、私のトレーナーである小暮さんの細やかな配慮にも一つ一つ気づけるようになりました。

相手の立場になって、視点の変化に気づき、これまでの自分の行動や相談に自信を少し持つことができました。多くの人に助けていただき、自分も励ませるようPR TIMESで業務を続けていきます。